◎____03◎ ページ3
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……気に食わない。
１限目の授業は全く耳に入ってこなかった。
私がいつも何も言わないからって 何なの…？
いや、何も言えない自分が1番悪い。
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｢寂しいなぁ…｣
ただ寂しいだけなのに。
行為だっていつからしてないだろう。
寝る時間だっていつもバラバラだ。
このままじゃ私、離れてっちゃうよ…？
________いや、ないか。
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私はユンギしか知らない。
男というものも、好きって気持ちも、
キスも 大人の行為 も 全部初めて彼から教わった。
他の男なんて、想像もつかなければ 考えたこともなかった。
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｢せめて私にもうちょっと魅力があればなぁ…｣
ユンギもちょっとは焦ったり 心配したりして、大事にしてくれたのかな？
ってゆーか、ユンギはどうして私なの？
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少なくともユンギはモテた。
高校の頃だってバスケ部のエースで、
ファンだって沢山いたのに誰とも付き合わなかった彼が
どうして私なんか選んだんだろう。
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ボーッと考えて歩いていたら、
私は自然と1つのドアの前にいた。
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そこは彼と出会った場所、図書室だった。
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このキャンパスは広くて、本館にもう一つ大きな図書室がある。
ここは離れの棟にある、昔の小さな図書室。
私の隠れ家だ。
人はほとんど来なくて、
私も読んだことのないような古い本が沢山置いてある。
私はここの匂いが好き。
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＊
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２年前の夏休み。
木漏れ日に照らされ、
今にも消えてしまいそうな 白い肌の彼が
ここの机で寝ていた。
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普段誰もいないから驚いたが、
私はしばらくその寝顔に見入っていた。
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その日から彼は暇だとたまにここに来るようになった。
普段キャンパスでは無口な姿しか見たことなく、
私とすれ違っても知らん顔の彼も
ここだとよく話してくれた。
時にはここで勉強を教えたり、
授業をサボったり、
初めてキスしたのもここだったな……………
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ユンギが忙しくなった今、彼はここに来ることはなくなった。
ふ、とため息をついてドアを開けると、
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そこにはあの日の "彼" のように机で寝ている〈彼〉がいた。
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________あぁ、そうか。
歯車が狂い出したのは、この時だったんだ……
。
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ﾅﾋ(プロフ) - みーさん» みーちゃん！！！！hshs (2015年10月16日 0時) (
レス) id: cccd6b035e (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - いいかんじ(わたしは誰でしょう←) (2015年10月16日 0時) (レス) id: 652a57fda0 (このIDを非表示/違反報告)
ﾅﾋ(プロフ) - みささん» うわぁありがとうございます！(泣)これで毎日こちらも更新するのが楽しみです(^^)頑張ります！！！ (2015年10月13日 17時) (レス) id: cccd6b035e (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ナヒさんお誕生日おめでとうございます。毎日楽しみに読ませてもらってます。ありがとうございます。 (2015年10月13日 17時) (レス) id: 98a1d5ddff (このIDを非表示/違反報告)
ﾅﾋ(プロフ) - miniさん» コメントほんとに頑張る糧になってます(泣)ありがとうございました！ (2015年10月8日 15時) (レス) id: cccd6b035e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾅﾋ | 作成日時：2015年10月1日 20時
