43.やっと、交換しました。 ページ43
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「ほんと、口だけ生意気なやつ」
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最後に頬を引っ張られ、くだらない言い合いに幕を閉じた。
ジンジン、と頬が熱く両手で優しく擦りながらこの痛みの元凶を睨みつける。
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「仲ええんやね。」
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区切りのいいところで向井さんの声が聞こえ、ぷいっと顔を外に背けると
いつの間にか発進していた車は、街灯に沿って駆け抜けていた。
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「仲がいい…のかな？平井さんと出会って今日で二回目だからなんとも言えないけど、話してて面白いなっとは思うよ。」
「へえ、そうなんや…って。今日で会うの二回目なん！？」
「うん。しかも、たまたまだよ？凄くない？」
「やばいやろ、それ！」
「ね。てか、なんで今日あの公園にいたの？しかもこんな夜中に。」
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「急に、私？」
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二人の会話聞きながら外の景色を眺めているととんとん、と渡辺さんに肩を叩かれ。
突然、話の流れ弾が飛んできた。
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「…この間借りてた服を返そうと思ってて。でも渡辺さんの連絡先も分からないしお家も曖昧で分からなかったから公園に行ったの。」
「あー。そういうことか。」
「渡辺さんのお家出て、すぐに交換してないこと思い出して。でも今更タクシーの人に伝えるのも迷惑かなって思って言うのやめちゃったの。」
「俺も平井さんをタクシーで見送った後、やべ！連絡先交換するの忘れた！って焦ったよ。でも諦めた。」
「えー。そのまま追いかけてくれても良かったのに。」
「普通に朝から全力疾走でタクシー追いかけてるやつ居たら引くだろ。てかお前も諦めてんじゃん」
「私は諦めてないよ？だから、今日公園に来たんじゃん！記憶を辿って！」
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渡辺さんにえらいねー。と言われて、サラッと流され。
ポッケからスマホを取り出すと、私の前に差し出してきた。
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「ていうことで、連絡先。交換しよ？って言っても、俺機械音痴で操作よく分からないからやってもらえる？」
「分かった。」
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へえ、機械音痴なんだ。
スマートにこなせるイメージがあったから、意外だった。
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そんな機械音痴の渡辺さんに、QRコードの出し方を説明して数分。
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「Aってこんな漢字なんだ。」
「そうだよ」
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無事、連絡先も交換出来て一安心。
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おなべ(プロフ) - 秘 月さん» 読んで頂き有難うございます♡！お気に入りだと言って頂けてとても嬉しいです´›﹏‹`更新頻度に差がありますが、是非最後まで楽しんで読んで頂けたらと思いますˊᵕˋ (2022年6月24日 21時) (
レス) @page39 id: dc1f7e9b19 (このIDを非表示/違反報告)
秘 月(プロフ) - コメント失礼します…！ このお話ほんっとにお気に入りで、渡辺くんとの関係性とかも毎回ワクワクしながら読んでます！ 作者様のペースで更新頑張って下さい^^ (2022年6月24日 16時) (レス) @page38 id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おなべ | 作成日時：2022年5月12日 22時
