41.怒られるところだったね ページ41
.
.
「あの…、急に押しかけてすみません。」
「全然大丈夫ですよ」
.
.
バックミラー越しで目が合ったから、ぺこりと頭を下げると反射的に向井さんも頭を下げた。
.
.
それからシーン。とする車内。
.
.
渡辺さんも向井さんも、ぽちぽちとスマホを触り始めた。
.
.
そもそも、これからの二人の予定のお邪魔をしているわけだから
やっぱり、自力で帰った方が得策じゃない？私。
.
.
“ーーー…「あれを見た後に、一人で帰らせるほど俺嫌な奴じゃないから。」”
.
.
…なんて思って口を開きかけたけど、不意に渡辺さんの言葉を思い出して言うのをやめた。
危ない、危ない。また怒られるところだった。
.
…すると、隣に座っている彼が口を開く。
.
.
「康二、急で悪いんだけど平井さんの家まで送ってもらえる？」
.
.
まるで私が今、一人で帰ろうか悩んでいたのを見透かされていたかのようなタイミングで言った渡辺さん。
エスパーなのか。それとも私の考えていることが口に出てたのか。
.
.
「おん、ええよ！」
.
.
ちら、と隣をみるとにっこりと微笑む渡辺さん。
そして「住所、康二に伝えてあげて。」と言われ。
.
.
「すみません、ご迷惑を…。」
「大丈夫ですよ！俺ら明日休みなんで」
.
.
渋々、ナビと顔合わせしている向井さんに住所を伝えると「え！？」と大きな声が車内に響いて、くるりと私の方を振り返った。
向井さんの声で私も渡辺さんも少しびっくりして肩が上がる。
.
.
「俺ん家と近いじゃないですか！」
「え？あ、そうなんですか」
.
.
……、ちょっとまって。
そうなんですか。じゃなくて仮にもアイドルがこんな一般人に家が近い！とか堂々と言っていいものなのか。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おなべ(プロフ) - 秘 月さん» 読んで頂き有難うございます♡！お気に入りだと言って頂けてとても嬉しいです´›﹏‹`更新頻度に差がありますが、是非最後まで楽しんで読んで頂けたらと思いますˊᵕˋ (2022年6月24日 21時) (
レス) @page39 id: dc1f7e9b19 (このIDを非表示/違反報告)
秘 月(プロフ) - コメント失礼します…！ このお話ほんっとにお気に入りで、渡辺くんとの関係性とかも毎回ワクワクしながら読んでます！ 作者様のペースで更新頑張って下さい^^ (2022年6月24日 16時) (レス) @page38 id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おなべ | 作成日時：2022年5月12日 22時
