34.二度あることは三度ある ページ34
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「…Aの知り合いですか？」
「そうですけど。」
「…」
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翔太くんは座り込んでいる私を睨み、舌打ちをした。
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そして。
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「…まあ、いいわ。話はまたな今度な。」
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渡辺さんが助けに来てくれた事で、翔太くんは歩いてどこかに行ってしまい。
私は、それをただ呆然とみていた。
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「平井さん」
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渡辺さんは、私と目線を合わせる為にしゃがみこんだ。
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「ごめんなさい、こんな醜態晒して…。」
「今はそんなこと気にしてる場合じゃないでしょ。…手首は？」
「…ん。」
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繋がれていた手が離れたかわりに、怪我をした手首をそっと優しく撫でると
今度は、私の顔に手を伸ばした。
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「！…ちょっと、顔はダメ！」
「なんで？」
「ダメなものはダメ！」
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涙でぐしゃぐしゃになった顔をみられるのは、例え暗い所だろうが嫌だから。
顔を背けたりして、渡辺さんの手から逃れようとするけど顎を掴まれて一発KO。
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「簡単に捕まった(笑)」
「うう…。」
「え！？」
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不思議と渡辺さんと話していると、止まっていた涙がぽろぽろで始め。
“ごめん、意地悪した訳じゃないんだけど…。”そう言いながら、親指で流れる涙を拭き取ってくれた。
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「ちが…、渡辺さんのせいじゃないから…。」
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彼の袖をきゅ。と摘むと、頭の上に軽く手がのって。
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「平井さん、掴まって？」
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そう言って、私の前に手を差し出した。
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35.気にしなくていいんだよ→←33.I'll be your hero
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おなべ(プロフ) - 秘 月さん» 読んで頂き有難うございます♡！お気に入りだと言って頂けてとても嬉しいです´›﹏‹`更新頻度に差がありますが、是非最後まで楽しんで読んで頂けたらと思いますˊᵕˋ (2022年6月24日 21時) (
レス) @page39 id: dc1f7e9b19 (このIDを非表示/違反報告)
秘 月(プロフ) - コメント失礼します…！ このお話ほんっとにお気に入りで、渡辺くんとの関係性とかも毎回ワクワクしながら読んでます！ 作者様のペースで更新頑張って下さい^^ (2022年6月24日 16時) (レス) @page38 id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おなべ | 作成日時：2022年5月12日 22時
