【鬼滅の刃】喩え貴方を喰ろうとも 弐

伍拾肆.風柱 ページ9

「なんでてめぇなんかのお守りを俺がしねぇとならねんだァ」



私だって御免だ。

この男は鬼を一番憎み嫌う。


だから私が鬼だと分かると、きっと即殺すだろう。



義勇共に。



そんな事は絶対にさせないため為にも、私の事は隠し通さなければならない。




「不死川さん Aちゃんの事はお館様から直々に命令を頂いてるのにそんな事言っちゃダメですよ」




いつまで抱き締めているのだろう この人は...。




「あの...恋柱 離して頂けませんか」


「あっごめんね あまりにも可愛くて」



頬を染めて私から離れる恋柱。

あまり関わることはないけれど、絡むといつもペースを乱されてしまう。




「ところで どうしてお二人が私と共に行動を？」






この2人と行動を共にするならば、義勇と蟲柱への同行でも良かったはず。


なのにどうしてこの2人なのだろうか。






「Aちゃんはお館様から聞いてないものね

あのね 今日は...」



「今日は俺と行動するぞォ さっさと来い」




恋柱が言い終わる前に風柱が私の腕を掴んで歩き出す。


恋柱が後ろで

気をつけてね、明日迎えに行くからと


叫んでいたが何も説明されていないのに迎えに行くからと言われても返事できるわけがない。



風柱は私を引っ張って前を歩いていく。


何処に向かうのかと黙ってついて行ったが、辿り着いた場所は風柱邸だった。

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