陸拾捌.涙の理由 ページ23
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Aが鬼を喰いたくないと言った日から、一月が過ぎた。
あの日からAは徐々に俺と行動しなくなっていた。
今日も一人で鍛錬をした。
もうすぐ陽も落ちる。
警備に出る為に一度邸へ戻った。
邸の一番陽の当たらない部屋に、Aはいた。
その部屋の中はボロボロだ。
唸り声が聞こえる。
「A」
そっと呼びかけると、何かが飛んできた。
扉に勢いよくぶつかったものは、Aの左腕だった。
何事だ？
急いで中へと入る。
が、
「入らないでください!!!」
声かも分からない怒鳴り声が響いた。
血の匂いが酷い。
Aの体の周りには血溜まりがある。
右手には、鱗滝さんから貰ったはずの刀が握りしめられていた。
「何をしてるんだ!!」
ボタボタと血が止まらない。
力が弱まってるせいだ。
いや、それよりもあの左腕だ。
状況を把握するのに時間がかかった。
Aが、己で己の腕を斬ったのだ。
それを投げたんだ。
「おい!!!」
刀を奪ってAの両肩を掴む。
震えてる。
「ｯ...腹が...空いたんですｯ
でも喰べたくない...
でもｯこれ以上...このままだと危害を加えてしまうからｯ...もう嫌ｯ」
涙を流しながら俺の腕に爪を立てた。
爪も牙も剥き出しだ。
しかも喉元が掻きむしったような痕で血塗れ。
痛々しい。
「だからもう...
もう私は生きたくないｯ」
一番聞きたくなかった言葉がAの口から発せられた。
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とく(プロフ) - とても面白いです！続き待ってます！ (7月20日 19時) (
レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても感動しました。続きお願いします！ (2020年3月21日 22時) (レス) id: 267821d46f (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 続き楽しみにしてます！応援してます！！ (2019年9月6日 20時) (レス) id: 9e76d01d1a (このIDを非表示/違反報告)
笑陽(プロフ) - 続きが気になります！！ 更新待ってます!!!!!!!!!!!!! (2019年8月11日 1時) (レス) id: f0261dc739 (このIDを非表示/違反報告)
純（仮） - 続き凄い気になります (2019年7月24日 17時) (レス) id: b6bc3c9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：捺稀
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年5月15日 0時
