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陸拾.食えぬ鬼 ページ15

一瞬、目の前で起こったことを理解するのに時間がかかった。



私に迫ってきていたはずの鬼の体は今となっては頭と体が別れてボロボロと崩れかけ、地面に突っ伏している。


風柱に群がっていた天鼠の大軍は塵となって消えていた。



何が起こった?


攻撃をされたと、思っていた。



けれど私の体には傷も何も無い。






「お前ら俺を崇めろ!奉れ!」









私の視界の端から声が聞こえる。



















「派手にぶちまけてやったぜ!!」











そこに居たのは








音柱の宇髄天元。



相変わらず派手の好きな男だ。





「貴方がこれを...」


「ああ 俺の担当地区がこのすぐ近くで間に合って良かったぜ


大丈夫か A」




手を差し伸べられて顔を覗き込まれる。



何だか全てが眩しい人...。



その手を掴んで立ち上がった。




「おいてめェ!!勝手に終わらしてんじゃねぇ!!」



突然、私と音柱を引き離すように間に割り込んできた風柱。




「あぁ?てめぇが地面に尻つけて派手にやられてたんだろーが

俺が来なかったら今頃てめぇも死んでるぞ」


「てめェに助けられなくとも俺が殺せてたんだよ!!邪魔すんじゃねェ!!」


「うるせぇ!!俺に指図してんじゃねぇ!!神だぞ!!」


「阿呆かてめぇはァ!!」






ああ...先程のキンキン声ではないけれどここもうるさい。






耳を抑えながら灰となってしまった天鼠の鬼を見つめた。




なんだか、食えぬ鬼を見るのはあまり好きではない。








少しだけ、そんな気がした。

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とく(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (7月20日 19時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても感動しました。続きお願いします! (2020年3月21日 22時) (レス) id: 267821d46f (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 続き楽しみにしてます!応援してます!! (2019年9月6日 20時) (レス) id: 9e76d01d1a (このIDを非表示/違反報告)
笑陽(プロフ) - 続きが気になります!! 更新待ってます!!!!!!!!!!!!! (2019年8月11日 1時) (レス) id: f0261dc739 (このIDを非表示/違反報告)
純(仮) - 続き凄い気になります (2019年7月24日 17時) (レス) id: b6bc3c9cb5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年5月15日 0時

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