君とわたしの羽休め ページ26
ただいまと帰ってきた結弦の声がいつもの何倍も弾んでいたから、なにかいいことがあったんだなと直感が働く。
案の定、人参を切る音に気づいたのかキッチンに入って来た結弦の表情は明るくて、ほんとうにうれしそうだった。
｢おかえりなさい」
結弦と暮らしはじめてもうだいぶ経つけれど、幼馴染だからかお互いのことをよくわかっていて、喧嘩も言い合いもしたことがなかった。いつだって結弦はわたしの言葉を優しく聞いてくれるし、わたしはわたしで結弦の選手生活の支えを全力でしたいと思っているから、結弦の言葉に反抗しないと決めていた。
｢今日のご飯なぁに？」
野菜を切るわたしの左肩に顎を乗せつつ結弦が甘えたような声で聞いてくる。それに答える前に鍋に水を入れて火にかけると、結弦がうーんと唸りはじめた。
｢まって、俺が当てる」
わたしが次の野菜を切り始めると、結弦の唸り声も大きくなった。鍋が沸騰してきた頃を見計らって、家から少し遠いスーパーまで行って買ってきた昆布に切り込みを入れてお湯の中に入れると、わかったのか早押しクイズ風に｢ピンポン！｣なんてふざけている。
｢鍋だ！！」
嬉しそうな顔がさらに嬉しそうに笑って、正解を言ってくれる。今日は結弦の好きな鍋だよと告げれば、また本当に幸せそうな笑顔で笑ってくれた。それだけでわたしも幸せな気持ちになる。
｢いま準備するから少しまってて。お風呂沸いてるから入ってきたら？」
さっきから崩れないその笑顔の理由を聞きたかったけれど、鍋を囲みながらふたりで幸せな話をするのも悪くない。そうおもって先に結弦にお風呂に入ってもらうことにして、わたしも早くご飯の支度をする……つもりだったのだけど。
｢えー後で一緒に入ろうよー」
今日は結弦が甘えん坊だ。なんだか知らないがとりあえずわたしの周りをうろうろしては耳を甘噛みしてみたり頬をむにむに触ってみたり、どうしたんだろう。
｢じゃあ結弦、手洗いして手伝って、ほら」
まな板と包丁を差し出すと、結弦はまた嬉しそうに微笑んでわたしのことをみた。冷蔵庫から鶏肉を出して手を洗い終わった結弦に渡すと、器用な手つきでそれを切りはじめた。
それを横目にみながらわたしもバタバタと準備をする。お箸を二膳出してコップを並べてお茶を注ぎ、鍋を取り分けるための小皿を出した。
｢はい！できたよー」
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るみな(プロフ) - みのりちゃん！みのりちゃんってTwitterの垢消した？ (2014年9月19日 20時) (
レス) id: 02d437f7a8 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - 愛さん» 遅れてしまいました、すいません。こんな感じでよろしかったでしょうか。よろしければまたリクエストよろしくお願いいたします！ (2014年8月21日 15時) (レス) id: d5267a70cb (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - yuriさん» お家のお話ですね、遅くなって申し訳ありません、がんばって書いてみますので少々お待ちください。 (2014年8月19日 16時) (レス) id: d5267a70cb (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - 日本選手との絡み！リクエスト答えてくださってありがとうございます！もうドキドキでした笑 (2014年8月16日 8時) (レス) id: e7a06dc620 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜(プロフ) - はなこさん» こんばんは！ありがとうございます！うれしいですー＊ 書くのとても難しかったです笑 そう言っていただけるとすごくうれしいですー！ええ、そうなんですか！？ わたし羽生さんの次に町田さんがすきなのですが、わたしの世界観で勝手に町田さんを書かせて頂きました笑 (2014年8月14日 22時) (レス) id: d5267a70cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗夜 | 作成日時：2014年7月25日 13時
