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第肆話「命令」 ページ6

翌日、お館様に呼ばれ本部へと足を運んだ。




「元気にしていたかい A」


「私の五体が繋がって居られるのもお館様がご壮健であるからです
深く奉謝致します」



呼ばれたのは私1人だけ。

周りには誰も居なかった。



「今日呼んだのはね 杏寿郎の事でAに話しておこうと思ってね」




分かっていた。


呼ばれた理由など一つしか無いのだから。



「お館様 話を遮る事をお許しください
私は炎柱になるつもりもあの男の意志を継ぐつもりも御座いません

私は一鬼殺隊員


呼吸も使えない役立たずの木偶に御座います」



下げた頭を上げることなく言葉を吐いた。

早くこの場を立ち去りたかった。


私にできることなど何も無い。



生きてる意味すらも分からなくなっていた。





「何故杏寿郎は死んだのだろう」




ドクンと鼓動が跳ねる。



「ずっと考えていたのだろう?」



嫌な汗が湧き出る。

ドクドクと鼓動が早く動く。


痛くて仕方が無かった。




「自分が死ねば良かったと思うかい?」


「...ッお館様 お言葉ではありますが私はそのようなこと」




思ってない。


思ってないんだ。




だって私は杏寿郎の事が







憎くて仕方が無かったのだから。






「ッ...」



ため息混じりの吐息が聞こえる。

少しだけ頭を上げた。


「これは命令だA

暫くは竈門炭治郎という隊員と動いてもらうよ」



お館様が微笑む。

その名前には


聞き覚えがあった。




「竈門...炭治郎...」



鬼を連れた鬼殺隊員


 

第伍話「赤」→←第参話「師範」



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エリ(プロフ) - 面白かったんですけど、最後どうなったのか分かんないです。煉獄さんの妹の夢主はやっぱり死んでしまったんですか?どうして鬼になってしまったのかも分かりません。長文失礼しました。 (2019年7月17日 19時) (レス) id: 5baed310b5 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 喩え貴方を喰ろうともの女の子と思われます (2019年6月1日 18時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ゆゆ湯さんへ 多分この小説は捺稀さんの別の小説の主人公の女の子が最後に出ているかと思われます。 (2019年6月1日 17時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - んんん!?私の理解力がないだけかもしれないですけど、最後の方で、夢主がフードを被った夢主と同じ名前の子に殺されましたけど、どうゆうことですか?? (2019年5月26日 20時) (レス) id: 8c0a43e225 (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 紅さん» 此方の作品も読んでくださったのですねありがとうございます。紅さんのコメントを見て私はいつも嬉しく本当に助けられています。このお話を読んで頂けて、挙句煉獄さんのことも好きになって頂けて、本当に本当に嬉しいです。最後まで目を通して頂きありがとうございます (2019年5月7日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年4月19日 21時

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