第肆拾話「違和感」 ページ42
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鴉に道案内をして貰いながら炭治郎を捜していたはずだった。
けれど何故か気を失っていたのか、山の中で目を覚ました。
視界が広い。
第一に違和感を覚えた。
おかしい。
左目は見えなかった。
先程まで見えていなかった筈なんだ。
左腕も何故か動く。
体も凄く軽い。
自分の身に何が起こったのか、恐ろしくなった。
否、それよりも空腹が激しい。
何かを食べたい。
...いや、何かじゃない。
何かは分かってる。
もっと山奥に気配を感じる。
次の瞬間には走り出していた。
数メートル先に人影が二つ。
その人物を見た途端、消えかけていた理性が戻った。
「炭治郎!!」
思わず、叫んでいた。
炭治郎がこちらを振り返る。
駆け寄ろうとしたが出来なかった。
まるで、恐怖に怯えた眼を私に向けていたから。
立ち止まった足は動かない。
嘴平伊之助が目の前に迫っている。
けれど私の体は動かなかった。
炭治郎のあの優しかった目が、私を人間ではない何かを見る目で見ていたから。
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エリ(プロフ) - 面白かったんですけど、最後どうなったのか分かんないです。煉獄さんの妹の夢主はやっぱり死んでしまったんですか?どうして鬼になってしまったのかも分かりません。長文失礼しました。 (2019年7月17日 19時) (レス) id: 5baed310b5 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 喩え貴方を喰ろうともの女の子と思われます (2019年6月1日 18時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ゆゆ湯さんへ 多分この小説は捺稀さんの別の小説の主人公の女の子が最後に出ているかと思われます。 (2019年6月1日 17時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - んんん!?私の理解力がないだけかもしれないですけど、最後の方で、夢主がフードを被った夢主と同じ名前の子に殺されましたけど、どうゆうことですか?? (2019年5月26日 20時) (レス) id: 8c0a43e225 (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 紅さん» 此方の作品も読んでくださったのですねありがとうございます。紅さんのコメントを見て私はいつも嬉しく本当に助けられています。このお話を読んで頂けて、挙句煉獄さんのことも好きになって頂けて、本当に本当に嬉しいです。最後まで目を通して頂きありがとうございます (2019年5月7日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年4月19日 21時