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第参話「師範」 ページ5

「おかえりなさい 姉上」



弱々しい。

儚い笑み。


心苦しくて息が詰まりそうだった。




「姉上などと呼ばないでください
勝手に敷居を跨いで失礼しました」



深く頭を下げて踵を返す。



「待ってください 姉上!」




痛い。


痛い。



心が痛い。


私は千寿郎の姉では無い。



杏寿郎の妹でも無い。




私は、いつまで経っても一人なんだ。



今までも。




これからも。




「姉上!!」



「うるさいぞ 千寿郎!!」




鼓動が騒ぐ。


振り返ると殺すと警告されているかのような真後ろからの殺気。



「何しに来た A」



喉から声が出ない。

言葉が詰まっているのだ。


体が震えて堪らない。




「あの馬鹿に何か言われて来たのか」



大きく心臓が動いた。


何故馬鹿呼ばわりをする?



何故実の子にそんな態度ができる?




「柱なんぞになるからだ!!貴様も」




言葉を遮って鞘に収めたままの刀を振りかざした。

あの頃の面影など無くなってしまった師範が目の前にいた。


振りかざした刀は容易く受け止められ、その眼は私を見据えていた。




「杏寿郎をッ 馬鹿にするな!!」




次の瞬間には、

受け止められた刀ごと私の体は地面へと打ち付けられた。

 

第肆話「命令」→←第弐話「屋敷」



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エリ(プロフ) - 面白かったんですけど、最後どうなったのか分かんないです。煉獄さんの妹の夢主はやっぱり死んでしまったんですか?どうして鬼になってしまったのかも分かりません。長文失礼しました。 (2019年7月17日 19時) (レス) id: 5baed310b5 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 喩え貴方を喰ろうともの女の子と思われます (2019年6月1日 18時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ゆゆ湯さんへ 多分この小説は捺稀さんの別の小説の主人公の女の子が最後に出ているかと思われます。 (2019年6月1日 17時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - んんん!?私の理解力がないだけかもしれないですけど、最後の方で、夢主がフードを被った夢主と同じ名前の子に殺されましたけど、どうゆうことですか?? (2019年5月26日 20時) (レス) id: 8c0a43e225 (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 紅さん» 此方の作品も読んでくださったのですねありがとうございます。紅さんのコメントを見て私はいつも嬉しく本当に助けられています。このお話を読んで頂けて、挙句煉獄さんのことも好きになって頂けて、本当に本当に嬉しいです。最後まで目を通して頂きありがとうございます (2019年5月7日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年4月19日 21時

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