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第拾弐話「骨」 ページ14

ずっと居たから疑問に思った。


自分の鴉にAさんの居場所を聞いてみる。



「知ラン!!」



呆気なく返される。

たまには一人で動けという事だろうか。


あまり気にも止めずに一人で任務に向かった。



その任務を終え、蝶屋敷に戻ってきた時。





その時に事件は起こった。




「早く運んでください!!」

「うわぁぁあ!!」

「わあぁぁあ!!」

「ねぇこれどうなるの大丈夫なの!?」



アオイさんが泣き叫んでいる善逸に叫んでいる。

なほちゃん、きよちゃん、すみちゃんが泣いている。


カナヲが慌てふためいている。




何が起こっているのかわからなかった。


いろんな匂いが入り交じって誰がどうなっているのか分からなかった。



急いでその場へと駆けつける。



医務室に運ばれたのはAさんだった。


血に塗れた体。

ボロボロの隊服。




「何がッ...善逸!!何があったんだ!!」


簡単には隊服にも体にも傷はつかないはずだ。

雑魚鬼なら尚更。



善逸は大粒の涙を流しながら俺にしがみついた。



「俺が見つけた時には既にあんなだったんだよ!
鴉が...多分あの子の鴉

俺のところに来て


そしたらあんな状態で倒れてて...

鼓動が微かにしか聞こえてないんだ」




改めて見ると痛々しい。

頭や腕、脚からは止まることなく血が溢れ、服はやけ爛れたような跡。


俺が居なかったから。



今まで一緒に居たのに気づかなかった。




彼女は細い。


隊服の下に隠された体は骨が浮き出ている。

もしかして



何も食べてなかったのか?


いやそんなはずはない。




ないはず。




「炭治郎?」


善逸が俺の顔を覗き込む。



「大丈夫かお前...音が」




自分でもわかるほどに





俺の鼓動は速かった。

第拾参話「鼓動」→←第拾壱話「行方」



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エリ(プロフ) - 面白かったんですけど、最後どうなったのか分かんないです。煉獄さんの妹の夢主はやっぱり死んでしまったんですか?どうして鬼になってしまったのかも分かりません。長文失礼しました。 (2019年7月17日 19時) (レス) id: 5baed310b5 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - 喩え貴方を喰ろうともの女の子と思われます (2019年6月1日 18時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - ゆゆ湯さんへ 多分この小説は捺稀さんの別の小説の主人公の女の子が最後に出ているかと思われます。 (2019年6月1日 17時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - んんん!?私の理解力がないだけかもしれないですけど、最後の方で、夢主がフードを被った夢主と同じ名前の子に殺されましたけど、どうゆうことですか?? (2019年5月26日 20時) (レス) id: 8c0a43e225 (このIDを非表示/違反報告)
捺稀(プロフ) - 紅さん» 此方の作品も読んでくださったのですねありがとうございます。紅さんのコメントを見て私はいつも嬉しく本当に助けられています。このお話を読んで頂けて、挙句煉獄さんのことも好きになって頂けて、本当に本当に嬉しいです。最後まで目を通して頂きありがとうございます (2019年5月7日 23時) (レス) id: 49f76c2279 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年4月19日 21時

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