【死柄木弔】俺の家族 (ページ16)

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◆ ページ16

男達をただの肉の塊にした直後、
黒霧が迎えに来てくれた。

黒霧｢………A、迎えに来ましたよ。｣

黒霧はただの肉となった男達を見ても、
何も言わなかった。

A｢お迎えありがとね、黒霧。
あまり意味の無い殺生はしたくなかったけどね。｣

黒霧が迎えに来るとなれば、
そこに誰かが居ないとは限らない。

居た時は殺さないといけない。

黒霧｢しかし、体調不良な貴女が
電車で帰ってくるとなれば、死柄木弔が心配します。｣

A｢……弔だけ？｣

黒霧｢勿論、私もあの方も心配しますよ。｣

あの方、とはママの事だ。
皆、心配性だもんね。

A｢…分かった♪早く帰ろ！｣

黒霧のゲートをくぐってバーに帰る。

くぐると、弔がバーに居た。
あたしに気付くと、｢おかえり｣と言ってくれる。

A｢ただいま、弔♪
ごめんね、今日は早退しちゃって…｣

死柄木｢…いや、イイ…。
思い出すのは仕方ない事だ…。｣

優しく頭を撫でてくれる弔。
あたしが甘えん坊になったのは弔のせいだ。

死柄木｢今日はゆっくりしたらいい…
俺は計画を再確認する。｣

弔の言葉に甘えて、
今日は早風呂をして部屋着に着替えた。

自室に入ると、
男達の血が付いた薙刀を拭くことにした。

薙刀の刃に付いた血を拭き、研ぎ始めた。

A｢……やっぱり、八百万さんの個性は便利だね～。コピーしてて良かったよ。｣

あたしはただの回復キャラなんかじゃない。

あたしはチートキャラ。

回復の個性だけじゃなくて、
コピーの個性も持ってる。

勿論、個性をくれたのはあたしのママ。

ママはあたしが欲しい物がわかってる人だ。

あまり物欲が無いのにね。

A｢…よし、綺麗になった♪
切れ味も良さそうだね～♪｣

コンコン…、とドアをノックされた。

は～いと返事をすると、
黒霧が｢お昼ご飯です｣と教えてくれた。

バーに向かうと、弔は先に席に着いていた。

目の前にご飯が置かれてるのに
一口も食べずに待っててくれたのだ。

A｢弔ごめんね～、待たせた？｣

死柄木｢別に待ってない…、さっさと食べろ。｣

素っ気なく返されるが、これが弔なりの優しさ。

あたしは
目の前に置かれたご飯をゆっくり食べ始めた。

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