【死柄木弔】俺の家族 (ページ12)

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◆ 死柄木side ページ12

A｢…こうやって静かな夜を過ごしてるとさ、あたしと弔が出会った頃を思い出すね。｣

2人で天井を見上げていると、
俺のすぐ隣から聞こえる声。

思い出すって言っても、
俺はそう鮮明に覚えちゃいない。

ただ1つだけ覚えてる事は、
｢目が死んでいた｣という事だけ。

何もかもがどうでも良く、
諦め、何処か絶望の色を浮かべている目。

勿論、初めは気持ち悪いとしか思えなかった。

何を言っても無口無表情で、
俺が命令した事だけをしてる人形そのモノだった。

死柄木｢……俺はそんなに覚えて無い。｣

A｢あ～、やっぱり？でも、それでもイイよ。
弔が覚えていない事でも、あたしが覚えてたらそれでイイでしょ？(ﾆｼｼ｣

何の迷いも無い笑顔で、俺に笑いかけた。

その笑顔が、
俺の大嫌いなゴミ共と同じ笑顔に見えて、
コイツを何処にも行かせないと言うように
強く強く抱き締めた。

A｢……弔は甘えんぼさんだね？(ｸｽｸｽ｣

死柄木｢うるさい…、……さっさと寝ろ…。｣

うん、と言って抱き締め返されて
暫くすると寝息が聞えてきた。

死柄木｢…………お前は…、俺のモノだ…………｣

抱き締めるチカラを一瞬強め、
Aの上を跨り、
無防備で美味しそうな白い首筋に紅い華を咲かせた。

Aの髪からはシャンプーの香りが漂い、
身体からは石鹸の匂いがした。

死柄木｢…………コイツにもそろそろ、
“ 男はみんな狼だ ” って事を…認識してもらわなきゃな…。｣

俺に押し倒されてる形になりながらも、
ぐっすりと眠るAを見つめながら1人呟いた。

サラサラな髪に触れ、
白くて柔らかい頬に5本指が揃わぬよう手を添えた。

＿…まだだ、まだまだコイツは…、
……心の底から俺を求めていない………。

俺にもっと溺れろ…、もっと求めろ…。

……早く……、…… “ 俺だけのモノ ” になれ……。

何度も何度も、白い首筋に紅い華を咲かせてやった。

全部、 “ 俺のだ ” って印だ。

朝になって、
自分の首筋に紅い華を付けられてる事に気付き、顔を赤く染めながら怒るAから起こされても、俺にとっては幸せな時間だ…。

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