coffee cup (ページ5)

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危ねぇ……、危うく授業に遅れるところだった。教授より先に講義室に入って席に着く。

「…危なかったなぁ」

眼鏡を抑えながらはははと笑いながらこちらを見てくる。

「…太陽先輩！」

あぁそうだ。今日は太陽先輩と同じ授業をとっている日。その笑顔に癒されて朝からの沈んだ気持ちなんか忘れてしまう。

太陽先輩は3年生の先輩でそのルックスと性格から色んな人から人気がある。
まさに実写版王子様。
私は高校の時から同じで仲が良かったというか…話した事があったからかなり有利な立場。

「Aちゃん、今日一緒にご飯行かへん？」

「…へ！？！？」

突然のお誘いに思わず肩が跳ねる。
おまけに素っ頓狂な声が出てしまった。

「はは、俺の友達も居るんけど…良かったらどうかな？」

「ぜ、是非ご一緒させて致します！！」

というと太陽先輩は「良かった～」と八重歯を見せて笑った。

太陽先輩の友達ってどんな人なんだろう…。
まあきっと太陽先輩に似て優しくてカッコよくて王子様みたいな人なんだろうなぁ……。
失礼のないようにしないとと後でメイクを直しに行こうと決めた。