coffee cup (ページ31)

今日:16 hit、昨日:0 hit、合計:33,148 hit

___ ページ31

「へ～家ここなんだ。」

「うん」

「じゃあね」

「ばいばい、ありがとね送ってくれて」

「いーえ」

わざわざ遠回りして家まで送ってくれた佑亮くんは軽く手を振って帰路に着いた。
なんだか変な気分だ。変に悲しい。ちょっとだけ信用してた佑亮くんに裏切られたからかな。

まだぼーっとしたままの頭でお風呂に入って適当にご飯をすませると携帯がピコンッと鳴る。

「どぉぉおっ！！？？」

ディスプレイには "太陽先輩" の文字。
我慢できずに直ぐトーク画面を開くとなんと今年２回目のお誘いの文章が並んでいた。

太陽先輩 : Aちゃん、明日同じ講義受けるんやったよな？良かったら終わってからご飯行かへん？

「えへへ、どうしよう～！！、！！」

自然と緩む顔が自分で気持ち悪かった。でもこれは正直な反応。好きな人にご飯に誘われて真顔で入れる方がおかしい。
私は迷わず、「是非ご一緒したいです！！」と送った。

私は佑亮くんの事なんかとっくに忘れて明日来ていく服を相談する為に草川さんに連絡をしようとしていた。
今日はよく眠れそうだ。