coffee cup (ページ4)

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風呂からあがるとまた散らかった部屋をみては幻滅する。

「お腹空いた…」

昨日はおつまみ位の物しか食べてない。グーグー鳴るお腹はそれを示しているようで。マグカップに紅茶を淹れ、トーストを焼いて椅子に座り朝のニュースをつける。普通ならこういう時コーヒーなんだろうけど。あれは何がなんでも飲めない。絶対無理。

「___…先日○○市の住宅街で車複数台を絡む事故が……」

はー、最近見るニュースは事故ばっかり。春は多いってどっかの誰かさんが言っていた様な気もする。
朝からこんなの見てたんじゃ気持ちは沈むばかりだった。

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大学はまぁそこそこに頭がいいところに入っていて家も近いところを借りたから徒歩15分くらい。
田舎者には都会の暮らしは中々慣れない。何時でも何処でも人は多いし電車なんか以ての外。電車を逃したと思って焦っても直ぐに次のがやってくる。1時間くらい待っていた頃が懐かしい。
充電器に刺していた携帯を取り、プレイリストから曲を流す。お気に入りのアーティストなんてのは居ないし適当な曲を流すだけ。
それで鏡に向かって寝ぼけた顔にメイクを施す。
メイクするなんて言ってもガッツリする訳じゃないし、そんなテクニックもないから必要最低限をするだけ。
最後に赤いくすんだリップを塗れば完成。
気づけば時間は迫ってきていた。

タンスの中から適当な服を引っ張り出す。ざっくりしたパーカーにラインパンツ。……なんか最近は同じような服しか着てないな。

「……あぁヤバイヤバイ！！」

走って家を出た。