美 彩 恋 愛

#33 ページ33

登坂side



臣「すみません！
Aさん見かけませんでしたか？」


『あー。さっき上に上がっていくのを
見ましたよ。』



臣「ありがとうございます。」









もしかして、と思った俺は

屋上に向かった。









臣「ここにいたのかよ。笑」









黄昏てる彼女は


後ろ姿すら可愛くて。









多分、羽田ちゃんって人に

俺にホテル向かうように言ったのを

聞いたんだろうな。



めっちゃびっくりした目で俺を見つめる。






「お疲れ様です……」






控え目に敬語で言うところに

思わず笑いそうになったけど



俺は彼女の隣に並んだ。








「どうしたんですか。」



臣「取材受けてないから戻ってきた。」



「あ、なるほど……」



臣「それと、Aちゃんに会うため。」









多分、ストレートに言わなきゃ



意識してもらえない。








だから






とことん攻めねーと。









帰ろうとする彼女を



強引に抱きしめると






抵抗する力が弱すぎて。








か弱いくせに


強がってるところすら愛おしく思えた。








臣「…………好きになってもいい？」









Aの全てを隆二から奪いたいって


思った___

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