美 彩 恋 愛

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熱愛報道の直後は



マスコミにとりあえず追いかけられる。




けど私は



サングラスを掛けたまま無言で


スルーする。






そんな態度に

一部のマスコミはタチ悪いやら、どうこう

文句を言うけれど

これが私だから。






最近では外に出歩けないくらい


たくさんの人が私を知っている。








雑誌売り場の表紙が全部、私の時だってある。




大型ビジョンには私のCM。




顔を上げれば私のポスター。








けどいつかは私を必要としなくなる。







だから



完璧な私でしかいられないの。







「羽田ちゃん。事務所、行くんだよね？」




羽「あ！はい！そうです！」




「隆二いるかなー？」




羽「あ、ちょっと、そこまでは……」





「ﾁｯ………確認しとけよ。」





羽「すみません！」








ほんっと、羽田ちゃん使えない。






とか言いながら車は


LDHに辿り着く。








CMの打ち合わせが終わって会議室を出ると






愛しの彼の姿。






他のメンバーさん達は



私に声を掛ける事が許されないらしくて。






変なの。







皆、笑顔で会釈をしてくる。






なんか一人だけ睨んできた人いるけど。





確か、登坂……さんだっけ。




どうでもいいや。







「おはよ。テレビ見た？」




彼の腰に腕を回す。




隆「見たよ。Aが可愛すぎて。」



「また甘い事言っちゃって……」



隆「今日会えて良かった。」



「私もよ。あの報道も

全部隆二の為だから……」





そう言って彼の頬に口付けをした。






隆「また連絡するから。」



「待ってる。」








そしてエレベーターに乗り込んだ。








乗り込む時、




視界に登坂、さんが見えた。









「……何よ、あの目つき……」









初めて見たかも。





芸能人に軽蔑された目で見られるの。

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