美 彩 恋 愛

#26 ページ26

登坂side




あー……もう。

この撮影ある意味地獄だわ。






下着とシャツしか着てないとか……←








でも撮影前に

監督さんが俺にコソッと



『……Aちゃんには言ってないんだけど
この絵コンテよりもっと大胆さが
欲しいと思ってるから。
登坂くんが思う映画の世界観を
作り出して欲しい。』





臣「……大胆さ、ですか。」






『美しさと切なさ、男と女の欲望、
それが写真だけで伝えられるようなものに
して欲しい。だから僕は


男、登坂広臣を見たい。』









その言葉に火がついた俺は


彼女を求めた。








監督さんの声で我に返ると


何事もなかったかのように


彼女はベッドを後にしたから


正直ちょっと切なかったというか。



軽く落ち込んだけど







それが逆に彼女らしくて





もっとハマっちゃいそうだな、て思った。








マ「臣さん、そろそろ移動です。」


臣「了解です」








ちゃんと彼女と会話を交わすことなく


スタジオを後にした。







今日はソロシーンだけの撮影。




他のメンバーも忙しいからなぁ……







最近メンバー同士で集まるのも

難しくなってきたくらい。









そして携帯を明るくすると




岩ちゃんからのメッセージ。









《臣さん、明日の撮影無くなるかもです。》






は？




どういうことだよ。



俺の既読に反応した岩ちゃんが続けて
送ってくる。





《隆二さんが。》









隆二？





岩ちゃんから送られてきた


画像をタップした。









「……………なんだよ、これ。」

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