伝 え た い 。 【鬼滅の刃】

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猫談義はいつの間にか恋愛話にすり変わっていた。


悲鳴嶼さんはどうやら、同僚がお互い両想いなのに
どちらもなかなか想いを伝えられないそうで
見ているこっちがもどかしいと言っていた。




『悲鳴嶼さんは、好きな人いるんですか？』


「私は、もうそんな感情は抱(いだ)かなくなってしまったな。
……Aはどうなんだ？」


『えと…私は、好きな人います。片想いですけど』




頭の中に無一郎くんを思い浮かべる。




『私より年下なんですけど。いつも冷静で忘れっぽくて、
感情表現がすごく乏(とぼ)しかったりするんですけれど、
根は優しくて それからとても強くてかっこよくて…』


「髪は長くて」


『そうですそうです！髪が長くて、サラサラで
最初 女の子と間違えてしまうほどで…』


「鬼殺隊士で」


『そうなんです！隊士だから、任務に追われてなかなか
一緒にいられなくて、それが少し寂しくて…』


「しかも" 柱 "だから余計に……」


『そうそう……って、なんで知ってるんですか！？！？』




さっきから無一郎くんの特徴を口走る悲鳴嶼さんに
私はゾワッと鳥肌を立てた。

…エスパーか何かなのこの人！？




「…私の同僚と特徴が恐ろしく似ていた。
まさかとは思ったが…そのまさかだったとは」


『同僚って…！！悲鳴嶼さんも鬼殺隊士なんですか！？』


「あぁ。そうだ」


『あ！ほんとだ！！隊服着てる！！！』




よく見ると、悲鳴嶼さんは羽織の下に鬼殺隊の
隊服を身に付けていた。…全然、気付かなかった。



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