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『ッ____』

痛い、辛い、苦しい、憎い、悔しい。

両目から涙が溢れ出る。

私は何をしているのか。

あいつを殺す為に鬼殺隊に入ったのに何をしているのか。

師範にも、実弥にも向ける顔がない。


「ッおい、大丈夫かァ!」

優しい甘い香りがした。

____なんでいつもボロボロの時に現れるのかな

『実弥、』

不「A、守れなくて…ごめんなァ」

『___ママとパパを殺した鬼に会った』

実弥は私を抱き抱え、そっと抱きしめた。

実弥の香りが鼻一杯に広がる。

不「1人で抱え込むな___俺達が___俺がついてる」

『ッうわあああああん』

涙が止まらない。

憎しみに侵された心にそっと優しい光が差し込む。

実弥は私が泣き止むまで、あの時と変わらず、ずっと抱きしめて背中を摩ってくれた。




『ありがとう、実弥___』

不「___おう、にしても凄い怪我だなァ」

『___そりゃ上弦の鬼だったから、』

実弥は目を大きく見開いた。

不「十二…鬼月か?」

『うん…私はまだ柱じゃなかったから…殺されなかった』

___柱だったら食われていたのかな、

実弥はそっと私を抱きしめた。

不「無事で___良かったッ」

『____来てくれてありがとう』

不「俺はお前を一生懸けて守るって言ったろォ?」

『___さね、み』

私の意識はここで途切れた。





大正コソコソ噂話


柱の枠が空いていないだけで、昇格出来ないA


柱の皆はAの実力を認めていて、
霞柱の時透無一郎とAを合わせて
「エリート柱」って呼んでいるよ


師範である甘露寺蜜璃と同様、感情豊かなAは可愛がられていて下の名前で呼ばれているんだって!

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作者名:まろ | 作成日時:2020年7月7日 19時

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