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スニョンside
脱衣所のドアをパタンとしめて、Aちゃんから借りた服に視線を落とす。
いくら男物とはいえ、彼女の私物だ。
女の子から服を借りるなんて経験今までなかったし、その相手がAちゃんとなるとなぜか緊張で手のひらに汗をかく。
やっべ、借りた服着るだけなのにめちゃくちゃドキドキしてる。
肌に気持ち悪いくらい張り付いたシャツを脱いで、借りた服に首や腕を通す。
すぽっと顔を出し、鏡を見ながら乱れた髪の毛をササッと直した。
「わ、めっちゃいい匂い…」
動くたびにふわっと香るその匂いは、俺がいつも彼女の隣にいる時に微かに感じる匂いと同じものだった。
両腕の袖を鼻に近づけて、すんすんと匂いを嗅ぐと、柔軟剤の匂いがより一層強く感じ取れて。
まるで、Aちゃんに包まれてるような感覚に陥った。
「……俺、変態じゃん」
自分で自分に呆れてため息をつくも、どうも今のこの状況に慣れなくてそわそわする。
Aちゃんの家で、Aちゃんの服を着てる俺。
考えれば考えるほど、顔は熱くなるし 借りた服から香る彼女の匂いには敏感になるし。
洗面台に両手をついて、鏡に映る自分と目を合わせる。
そこには、情けなくも顔を真っ赤にした自分自身が映っていた。
先程、この服を彼女から差し出された時。
真っ先に、まさか彼氏がいるんじゃないかって考えが頭に浮かんだ。
それと同時に、焦り、落ち込み、落胆する自分もいた。
そして、これが弟の物だと知った時。
ほっと、胸を撫で下ろした自分がいたのも 事実だった。
よかった、と思った。
何がよかったのか、それは自分でも分からないけど。
だけど、今日一日を共に過ごし、
彼女の言動や表情にあっちこっちと振り回される俺はきっと、もう完全に彼女への気持ちに正直にならざるを得ないのかもしれない。
「好き、だなあ…」
鏡の中の俺の、そんな小さな小さな独り言は
俺と、鏡の中の俺しか知らない。
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名無し54892号(プロフ) - とっても面白くてとってもキュンキュンさせて頂きました...！登場人物みんなかっこよくて優しくて最高です♡更新楽しみに待っています(〃▽〃) (2022年3月6日 11時) (
レス) @page10 id: 1445cdbb12 (このIDを非表示/違反報告)
ぷ〜ちゃん(プロフ) - コメント失礼します！この作品が本当に大好きで、何回読み返してもキュンキュンしまくりです♡笑お忙しいと思いますが、是非更新待ってます！(=^^=) (2022年2月21日 15時) (レス) @page10 id: ff70bed69f (このIDを非表示/違反報告)
おらふ(プロフ) - こんばんは。夜分遅くにコメント失礼致します。他ペンですが主様のこの作品凄くドキドキさせて頂いてます。忙しいとは思いますが主様のペースで更新頑張ってください＾＾応援しています、ファイティン！ (2020年11月29日 23時) (レス) id: 9391c004b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヨカ(プロフ) - にょんずさん» お返事遅くなり申し訳ございません！コメントありがとうございます……！最近寒くなってきているので、にょんずさんもお身体にはお気をつけてください！少しでも楽しんでいただけるように、執筆していきたいと思いますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！ (2020年11月25日 17時) (レス) id: 98bae9aaa0 (このIDを非表示/違反報告)
にょんず - こんばんわ*'このお話大好きです!!いつ更新させれてるかな~?と,とことこ覗いてます!!ずっとおっぱが好きだった夢主ちゃんのこれからの展開が気になります...*''*応援しています!お身体には気をつけてください...><,, (2020年11月22日 22時) (レス) id: f21618fe90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨカ | 作成日時：2020年11月10日 16時
