35 ページ35
スニョンside
『楽しい人達だね』
「だろ?俺の自慢の友達」
席に座り、券売機に向かったジュンとウォヌの背中を見送りながらAちゃんは柔らかい表情をみせた。
俺の言葉に、本当に仲良しだねって笑う彼女。
彼女の言う通り、俺達は仲良しだ。高校の時から常に一緒にいたし、受験の時はお互い支え合っていたし。バカな俺をなんとかここに入れるくらいまで勉強の面倒を見てくれたのは、紛れもなくあの二人だった。
………たまに、喧嘩もしたけど。
それでも俺はあの二人が大好きで、感謝だってしているから。傍から見ても、俺ら本人からしても、間違いなく仲の良い友達だと思う。
じゃあ、Aちゃんと俺の関係は一体なんだろう。
入学式の日、桜の中に君を見つけた俺は
あの日から また君に会いたいと密かに思っていた。
偶然が必然かもわからないが、こうして一緒に居れるようになって、
少しずつ、君を知って、表情を知って、距離を縮めて。
もっともっと、知りたいと思った。
「ねえ、Aちゃん」
『ん?何?』
俺が呼びかけると、Aちゃんは首を傾げて俺の顔を見る。
俺らの関係。そう、たぶんそれは
「まだ会って少ししか経ってないけど。
俺ら、友達、って呼んでもいいよね?」
"友達"。
地元を離れ、一人ここに進学してきたAちゃん。俺は、そんな彼女の友達第1号だ。
俺の視線に応えるよう、彼女もまた 俺の目をじっと見つめていた。
『…うん。もちろん。
わたしたち、もう友達だよ』
そう言って、小さく、優しく微笑んだ彼女の表情に、
「っ、」
俺は、一瞬息を飲んだ。
あの日、彼女を初めて見かけたあの時の表情そのまんまだったから。
俺の記憶に確かに残っているあの瞬間から、きっと彼女への気持ちは少しずつ動き始めていたのかもしれない。
『スニョンくんって、いい人だよね』
「えっ、そう?…どの辺が?」
『ふふ、教えなーい』
目の前の彼女が、楽しそうに笑う。
本当に、ここ最近の俺はどうしたのだろうか。
Aちゃんのことになると、必死で、何か胸が高鳴るような感覚。
俺がその正体に気づくまで、あと___。
755人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヨカ(プロフ) - naginaoさん» ありがとうございます!!わたし自身こういうスニョンくんが好きで早く付き合いたいな(早く付き合いたいな)と思いながら書いております…これからも楽しんでいただけるよう、頑張っていきます! (2020年11月6日 21時) (レス) id: 98bae9aaa0 (このIDを非表示/違反報告)
naginao(プロフ) - スニョンくんがどタイプすぎて凄くきゅんきゅんします。更新、作者様のペースで頑張ってください!応援してます! (2020年11月6日 19時) (レス) id: 75fb9f73cf (このIDを非表示/違反報告)
ヨカ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます…!今後もかっこよくて少し不慣れなスニョンくんをお届けできたらなと思っておりますので、何卒よろしくお願いします(*´`) (2020年11月3日 11時) (レス) id: 98bae9aaa0 (このIDを非表示/違反報告)
あの(プロフ) - すにょんくんがかっこよくてすんごいときめいてます、、、更新ありがとうございます! (2020年11月3日 8時) (レス) id: b801a6e004 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヨカ | 作成日時:2020年10月27日 21時