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「へえ!じゃあAちゃん一人暮らしなんだ?」
『うん、そうだよ』
「俺も!高校ん時韓国に来たんだよね〜」
『え、ジュンフィくんって韓国人じゃないの?』
各々頼んだ皿にはもう何一つ残っておらず。
のんびりと、会話に花を咲かせていた。
案外二人と打ち解けるまでの時間はそう長くはかからなかった。
「中国から来たんだよ〜。
てか、ジュンフィだと長いからジュンって呼んで!」
その方が仲良しっぽくない?と笑ってみせる彼。
『わかった、… ジュンくん。』
確かめるように、名前を言葉にする。綺麗な瞳にこうもしっかり見つめられると、勝手に体温があがってしまう。
「ジュナ、食べ終わったならそろそろ行くよ」
空になった皿が乗るおぼんを持ち、隣の席を立つウォヌくん。
『え、もう行くの?』
「うん。もしよかったら、またお邪魔させてもらう」
そう言って彼はリュックを背負い、じゃあ、と歩き出した。
「Aちゃん、また食べよ!ばいばい!」
「おいジュナ、俺は?」
「ごめんごめん。スニョンも!」
ジュンくんも急いで席を立ち、彼の後を追って行く。
二人が居なくなると、それまでの会話がピタッと途切れた気まずさのせいか、スニョンくんは あー… と目を泳がせる。
「… 俺らも行こっか」
『う、うん』
次の講義の準備もあるため、スニョンくんの言葉を合図に席を立った。
しかし、当の本人はなかなか席から立とうとしない。何か言いたげなスニョンくんを不思議に思い、どうしたの?と声をかける。
「えっと…もしよかったらさ、」
頭をかき、その重い口を無理矢理開きながら彼は言う。
「連絡先、交換しない?」
『え、連絡先?』
やっと彼が言いたいことがわかったものの、思ったより重大ではないその内容。
案外、こういうことにはなれてないのかなあ、なんて思ったら可愛くみえて。
『ふふ、いいよ。交換しよ』
わたしがスマホを取り出すと、彼も続いて自分のスマホをポケットから取り出した。
『わ、スニョンくんのアイコン虎だ』
「かっこいいだろ?俺の憧れなんだ〜」
『あ、憧れ…?』
不思議に思うわたし、一方当の彼は自慢げにふんっと鼻を鳴らす。
新しく表示された "クォン スニョン"の文字に視線を落とす。
その名前をディスプレイの上からそっと指でなぞると、思わず笑みが零れた。
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ヨカ(プロフ) - naginaoさん» ありがとうございます!!わたし自身こういうスニョンくんが好きで早く付き合いたいな(早く付き合いたいな)と思いながら書いております…これからも楽しんでいただけるよう、頑張っていきます! (2020年11月6日 21時) (レス) id: 98bae9aaa0 (このIDを非表示/違反報告)
naginao(プロフ) - スニョンくんがどタイプすぎて凄くきゅんきゅんします。更新、作者様のペースで頑張ってください!応援してます! (2020年11月6日 19時) (レス) id: 75fb9f73cf (このIDを非表示/違反報告)
ヨカ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます…!今後もかっこよくて少し不慣れなスニョンくんをお届けできたらなと思っておりますので、何卒よろしくお願いします(*´`) (2020年11月3日 11時) (レス) id: 98bae9aaa0 (このIDを非表示/違反報告)
あの(プロフ) - すにょんくんがかっこよくてすんごいときめいてます、、、更新ありがとうございます! (2020年11月3日 8時) (レス) id: b801a6e004 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヨカ | 作成日時:2020年10月27日 21時