【HxH】愛する者に終止符を【シャル】 (ページ7)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:6,228 hit

6 ページ7

*

さて、マチとシズクを送り出してから１週間程が経った。

時折入る連絡メールから、随分マチが苦労している様子が伝わってきた。
確かに彼女の性格上、男勝りな部分が垣間見得る事があるから、堅苦しい使用人の仕事は向かなかったのかもしれない。

対するシズクは、淡々とモノを熟す面があるし、今回の仕事も割と乗り気だったからシズク本人のモチベーションには問題ないらしい。ただ一つ難点なのが、彼女がドジっ子だったと言うこと。物忘れが激しい上に皿は割るし、昨日言った事を忘れてしまうから同じ事が出来ないし…その分手先の器用なマチに何らかの負担としていっているんだろう。

そんな中、情報収集に徹していたオレは、潜入すべき時期を見計らっていた。

当主であるカインズ・リーベが、数日後に家を出るらしい。
これはリーベ家の非営利組織としての活動の一環で、リーベ家当主は世界各地に足を運び様々なボランティア活動を行っている。その活動期間と言うのが、短ければ一ヶ月、長ければ半年或いはそれ以上。どちらにせよ、当主が家を離れているこの時期に潜入するのがベストタイミングだとオレは判断した。

ただ、問題なのがハンターサイトによる情報の、A・リーベは父親以外の人物と関わりを持った事がない、と言うこと。
流石に父親が長期不在の際くらいは使用人の一人や二人はA・リーベの世話係になると思うのだが…確かな事ではない。

「はー良かった、二人を潜入させておいて。運良くシズクかマチが世話係になったりしたら都合良いんだけど…」