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『それじゃ、五条先生によろしく』
「ああ、はい……」
手土産に何本かヒガンバナを摘まれ、適当に持たされた
石蒜先輩がドアノブを捻るような仕草をすると、途端に扉が現れる
扉の向こうには先程の路地裏が見えた
どうなってんだこれ?
「じゃあまた高専で」
『もう、しつこい男は嫌われるんだよ?』
しょうがないじゃないか、また人混み通ってここに来るなんてめんどくさい
この人もきっと深く考えたら行けない部類なのだろうと深入りするのをやめた
軽く後輩として頭を下げ、扉の向こうへ出ようとしたその刹那
とん、と背中を押される
「…っ?」
強い力で押されたわけではないのに、なぜか前へ1歩よろめいてしまった
要するに路地裏へ出たのだが___
『________じゃあね、
弟くん』
振り返った一瞬だけ見えた、笑顔で手を振る先輩
____弟くん?
「っは、ちょっと待っ」
『背後の彼も言ってるよ?
_____あんまり来ない方がいいかな』
彼女の右手からぷすぷすと煙が上がっている
それはまるで何かを握りつぶしたような___
_____呪霊を葬ったあとのような。
時すでに遅し、詳しく聞こうとした時には扉が閉まっていた
冷気も呪力ももうどこにもなく、残されたのは傘を差す俺1人。
「……クソっ…」
デカめの舌打ちをかます
さっきまで境界のあった場所を行ったり来たり、呪力を探してみたり
……結局何も得るものはなく、津美紀の存在と五条先生への不満がちらついただけだった
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ヤマダ電機(プロフ) - らいさん» コメントありがとうございます…!励みになります!更新遅くて申し訳ありません、頑張ります! (2023年1月11日 11時) (レス) id: 58f28b0e41 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 作品読ませていただきました!最初の方だけでもう面白いです!続き気になります!更新頑張ってください!! (2022年11月21日 4時) (レス) @page13 id: 58c2d9b1cc (このIDを非表示/違反報告)
ヤマダ電機 - 吹雪さん» うわああありがとうございます✨更新遅くてすいません…(;;)頑張ります! (2022年8月28日 19時) (レス) id: 10da44ce08 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - 他の作品から面白そうと飛んできました!まだ少ししかみてないけど、面白い作品になると思います!更新頑張ってください! (2022年8月21日 11時) (レス) @page10 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマダ電機 | 作成日時:2022年5月28日 21時