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｢やっぱりみっちー授業中寝とるんや！｣
｢そうそう、うとうとしとる時と爆睡しとる時の差が激しくてさ｣
謙杜と久しぶりに電話をすることになった。
相変わらず謙杜は通話越しでもテンションが高くて
私と道枝くんが仲良くなったことに対してよかったー！と心から喜んでいた。
｢昨日みっちーと電話してんけどさ、みっちーもAちゃんと仲良くなれそうやって言っててん｣
｢ええ、ほんまに、？嬉しい｣
道枝くんが私の名前を他で出してくれていた事実にじんわりと胸が暖かくなる。
｢やっぱ2人ともいい人やからなあ〜〜俺天才かもしれへん｣
｢調子乗らんといて！｣
ふざけた様子の謙杜だったけど相変わらず楽しそうで
自分も嬉しくなった。
.
｢うーー、寒｣
｢外はちょっとあかんかったかなあ…｣
状況をざっくり説明すると
道枝くんが他の子に誘われている中断って
私のところにきて一緒にお昼を食べないかと誘われて
学校の中庭にあるベンチで一緒にお昼を食べることになった。
｢なんか断られると思ってたから｣
｢え？｣
｢いや、なんとなく？｣
そんなわけない、
答えようと思ったもののどこか恥ずかしくて微笑むだけで答えられなかった
｢道枝くんって人気者やから、私が一緒してるのがなんか申し訳なくなる｣
食べ始めて少したった頃
美味しそうにご飯を食べる道枝くんを目の前にポツリと出たのは本音だった。
｢そんな寂しそうな顔せんとってよ｣
なんとか言い直そうと焦って考えているうちに
道枝くんは小さく笑いながらまた大きな瞳で私を見つめる。
私寂しそうな顔してる…？
｢俺さ女の子と喋るの苦手やねん｣
｢え、？でも結構仲良く色んな人と話してる感じする｣
｢そりゃ喋りかけてくれる人に無理です！とか言えへんからさ、…でもAちゃんは何故か普通に喋れる、
最初は長尾の友達やから喋りやすいんかなって思ってたけど
そうじゃない気がすんねんな｣
"なんでやろなー"と笑いながらご飯を食べる道枝くんは急に携帯を取り出した。
｢ほんまは長尾から聞こうと思っとったけどそれはさすがにダサいと思ったから｣
｢LINE交換してくれへん、？｣
全然いいよ、！と道枝くんを見つめると道枝くんはすぐに目を逸らした。
続く
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作者名：桃 井 | 作成日時：2022年1月26日 8時
