今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:2,326 hit
小｜中｜大
. ページ4
道枝くんは斜め前の席にいて、2年生になったばかりだというのに授業早々たまに爆睡をかましているくせに、体育の授業ではとんでもなくキラキラした姿を見せるような人だった。
｢はいじゃあ道枝ーーここ答えて｣
体育の後の数学の授業中
道枝くんは相変わらず寝ていて、先生の呼び掛けに
ビクッと反応して起き上がる。
次の瞬間、くるっと後ろを向いて口パクで｢どうしよ｣
と焦ってこっちに訴えてくる道枝くんとしっかり目が合う。
｢あ、、。｣
咄嗟に答えの324を指で伝える。
｢324です｣
道枝くんが答えるなり先生は｢寝るんちゃうぞー｣と笑いながら言って授業を進めた。
先生が黒板に文字を書いている時に
またくるっと振り返って
｢ありがと｣
と口パクで言って微笑む彼にどうしようもなく不覚にもドキッとしてしまう。
ずるいなあ、、、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桃 井 | 作成日時：2022年1月26日 8時
