君がくれたもの 2

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(rikuwo side)

横から聞こえてくるそらの規則正しい寝息。

おやすみ、そう言ったものの寝れずにそらの寝顔を見る。

頭の中には緊張と不安。

…よくこいつら寝られるな。

そんな時にガサッと布団が擦れる音がして背中にAの気配を感じた。

『寝れないよ』

そう言って布団から出て行った。

自然と体が動いて後を追う。


リ「まだ起きてたの？」

『起こしちゃった？ごめん』

…昔から変わらないなぁ。

明らかに何か考えてそうな顔だったのに人の心配しちゃう所。

リ「大丈夫だよ」

Aの隣に座る。

リ「Aってよく此処にいるよね」

『此処からだとよく月が見えるからね』

そんな単純な理由じゃないことは分かってる。

でもAの横顔を見ていたらなんだか理由は聞いちゃいけない気がした。

リ「そっか」

『うん』


俺たちの間に沈黙が流れる。

変に話さなくても安心感が心地良い。


リ「こっちでやり残したことない？大丈夫そう？」

『…ないよ』

そんな嘘っぱちな答えわかりきっていたのに。

なんで聞いたんだろう。

でもそんな事に気付かないふりをして。

リ「そっか、なら大丈夫だね」

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