君がくれたもの 2

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エ「あ、みっくんA早いねぇ」

ツ「いや遅刻してるからね！3人！！」

『30分遅刻！』

集合時間に遅れてきた3人。

そ「ごめんって〜」

エ「いいじゃん、デート楽しんでたみたいだし」

りっくんがニヤニヤしてスマートフォンの画面を突き出した。


…

@___a
ねぇ！渋谷にアバンティーズのAとツリメいるんだけど！
デートかな？

[ツリメとAがクレープを頬張る写真]

…

『え、なにこれ』

ツ「うわ、盗撮じゃん！！！」

そ「検索してたら見つけちゃった」

リ「エゴサちぃ」

そ「うるさ！」

エ「デートって言われてる〜」

ニヤニヤする3人。

ツ「っるさ！！！デートじゃないもん！」


ーーーーーわかってる。そんな気がなかった事も。

でも、ただ少しだけ舞い上がっていた自分が恥ずかしすぎる。

エ「…Aどこ行く〜？」

きっと私の表情を見てさりげなく話題を変えてくれたえいちゃん。

そ「え、なに次はえいちゃんとですかぁ？？」

みっくんが無言でそらを殴る。

そ「った！！いったいいい！！！」

リ「今のはそらが悪いって」

そ「りっくんもそっちの味方ぁぁぁぁ？？」

エ「ばーーか、全員だよアホ」

『ん〜テキトーにフラフラしたいなぁ』

…

それから

視聴者さんと何人か写真を撮ったり

好きなお店に立ち寄ったり

プリクラを撮ったりする内に

いつの間にかもう夕方になっていた。


そ「じゃ〜そろそろ帰るかぁ」

エ「楽しかったね、結構」

ツ「ヘトヘトだよ〜」

リ「楽しかったなぁ」

『私ちょっと寄りたいところがあるから先に帰ってて〜』

エ「あー、わかった。1人で大丈夫？」

『…うん、大丈夫！ありがと』

リ「…本当に大丈夫？」

母親のいる家に行くってもうわかっているみたい。

そらも心配そうな顔で私の顔を見ている。

『なにみんなして〜大丈夫だよ笑』

本当は怖い。

自分の居場所は既にない気がする。

でもあと1年半年の辛抱。

卒業すれば家を出るって何年も前から決めているんだ。

ツ「全然わかんないどしたの？」

ごめんね、みっくん。もう少しだけ待って。

『何にもないよ』

そ「…やっぱ俺もAの用事付き合うよ』

エ「そらよろしく」

リ「じゃ俺達帰るね」

エ「ほら、みっくん、帰ろ」

ツ「え、うん」


駅に向かって行く3人の影。

そ「家っしょ？俺も行くよ」

『…ありがと』

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