可愛い俺の獣人達

43話 研磨Ver. (甘える) ページ44

今日は久しぶりの休日。
仕事もなく、ゆっくり出来る。


研磨「A、おはよう。」

『え、おはよう研磨。
今日早いじゃないか、どうした？』

研磨「ん、目覚めた。」


今の時刻は午前7時。
だいたい昼頃まで寝ているのに今日はやけに早い。


『先に顔洗っておいで、朝ご飯用意して待ってるから。』

研磨「………抱っこ」

『ん？なんだ？』

研磨「抱っこで連れて行って。」


く、なんという破壊力！
まだ寝足りないのか目をしょぼしょぼしながらも上目遣いで抱っこを迫る。
断る理由がない。


『どうした？甘えたか？』

研磨「今だけしかAを独り占めできないから、甘えておかないとって思って。」


理由が可愛い。
存在が愛おしい。
心臓が持たない。


研磨「せっかくの休みなのにごめん。迷惑じゃない？」

『あのな、研磨。俺たち家族の約束はなんだった？』

研磨「…でも、」

『でも、じゃない。研磨のことを迷惑だと思ったこと1度もない。研磨達の存在が俺の幸せなんだ。』


俺がそう言うと研磨はハッと顔を上げ恥ずかしそうに、だが、どこか嬉しそうにに笑った。


研磨「じゃあ、今はAを独り占めする。ずっとギュッてしてて？ご飯は皆が起きたら一緒に食べるから。」

『ん、ギュ〜』

研磨「えへへ、暖かい。」


んん！！破壊力、！
あ〜、可愛い。
俺の家族が今日も可愛い。


研磨「ね、A」

『ん、なん(チュッ…だ？』


え？
頬に柔らかい感覚。
研磨を見ると耳を真っ赤にし俺の服を掴んだまま下を向いている。


研磨「す、好きな人にはこうするってテレビで言ってた…から、その…。」


なんか色々違う気がするが今はそんなことどうでも良い。
子供らしいキスだった。
キスされた部分が少し熱をもっている。


『じゃあ、俺も。』


研磨の頬に優しくキスを落とした。
すると先程より顔を赤くしワナワナと震えている。


研磨「な、え、なんで、」

『ん？俺も研磨のこと大好きだから。』


今にもショートしそうな研磨。
見ていて本当に面白い。
だが、これからテレビを見る時は気を付けよう。
変なことを覚えたらたまったもんじゃない。


だが、俺のことが好き…か。
嬉しくて口角が上がったままだ。
もし、大きくなって彼女とか連れてきた時俺は素直に研磨を送り出せるだろうか。
………泣く気しかしない。


研磨「ねぇ、A。俺達を家族にしてくれてありがとう。…大好き、だよ？」

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