可愛い俺の獣人達

33話 ページ34

柊「A様！良かった、目が覚めたんですね。」

『ああ、迷惑をかけたな。』

柊「本当ですよ。自己管理ぐらい自分でしてください。」


余程心配をしてくれていたのか、柊の顔は焦りから安心へと変わった。
柊の目の下には薄らと隈がある。
申し訳ないなと思いながら4人と向き合った。


『ん？お前ら寝てないのか？隈が酷いぞ。』

京治「寝れるわけない。大事な人が倒れたんだから心配で寝るなんて考えなかった。」


俺から目線を外した京治の顔は赤い。
照れ隠しか。
可愛い。可愛いがすぎる。


蛍「僕だってAさんのこと大事だし！せ、世界で1番大事だし！」

英「それを言うなら俺だって！！」

研磨「いや、俺の方がAを大事に思ってる！！」


何を張り合っているんだか。
俺を大事と言ってくれるだけでもありがたい。
嬉しすぎてまた涙が出そうになる。


『はは、ありがとうな。俺もお前らが大事だぞ。』

研磨「……誰が1番？」

『え』


誰が1番？
そんなの決めれるわけが無い。


お母さん気質で頼りになる京治。
人見知りだけど俺には甘えくれる研磨。
ツンデレだけど俺にはデレ1本の蛍。
低燃費だがやる時はやる英。


その中で1番を決めろなんて無理な話だ。


蛍「Aさん？1番いないの？」

英「む、無理やり作らなくてもいい…からね？」

『いや、皆が1番だから困っている。絶対に1番を決めないといけないか？』


一瞬キョトンとした顔をしたが一気に顔を赤らめてた4人。


京治「俺も1番？」

『ああ。』

京治「そっか。そっかぁ！」


いかにも嬉しいですっという顔をした京治に胸を打たれた。
可愛い。可愛いが渋滞している。


研磨たちにも1番だと伝えた。
皆、京治と同様嬉しそうな顔をした。
俺はその顔を見れただけで満足だ。


俺の目覚めはとても大事で大好きな人たちに見守られての起床だった。
これからは4人に我慢をさせないよう俺自身も見直していこうと思う。


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柊「私も仕事をさせすぎたのは認めますけど、仕事を溜め込みすぎたA様も悪いんですからね？」

『はい。』

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