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私を置いて2人は話を進めてく。
伊｢…てことでA、にっしーって
何組？｣
｢いやいや！別にいいから！！｣
宇｢言いなさいよ〜〜｣
｢いひゃい｣
宇野ちゃんにほっぺたを摘まれて私は素直に言う。
｢A組です｣
伊･宇｢A組ね！！｣
2人は目をキラキラさせてる。
女の子って他人の恋になると楽しそうだよね…。
って思いながら。
あれ？そういえば隆弘なかなか来ないな〜。
別に約束してるわけじゃないけど、いつも一緒に帰ってる。
だいたい隆弘の方から来るのに…。
千晃と実彩子には先に帰ってもらった。
隣のクラスをそーっと覗いてみる。
すると机に突っ伏してこっちとは逆に向いて寝てる隆弘がいた。
やっぱり…。
隆弘が私のクラスに来ない時は決まって寝てる。
隆弘以外の生徒は全員帰ったみたい。
ドアの音を立てないようにそっと開けた。
そして、抜き足差し足というように歩く。
いや、別に普通に歩いてもいいと思うけどね？？
なんか、ね。
隆弘の席に近づくにつれてドキドキが加速する。
そして、隆弘が顔向けている方に回り込んでしゃがんだ。
わあ…やっぱり綺麗な顔だなあ…。
睫毛長いし、鼻高いし…何より唇が分厚い。
この唇でキスなんて…
って私何考えてるの！！
と1人でツッコミを入れる。
そこで彼が目をパチリと開いたから反射で立って後ずさりした。
彼は怠そうに体を起こして口を開いた。
西｢何してんの？そんなに俺に見惚れてたの？｣
｢ば、バッカじゃないの！？！？誰があんたになんか見惚れるのよ！！｣
図星をつかれて思わず思ってることと逆のことを言ってしまった。
私の悪い癖。言ったあとに後悔。素直になりたいのになれない。
西｢あっそ。
てかなんでいんの｣
｢い、一緒に帰ろうかなと思って…｣
恥ずかしくなって段々と声が小さくなる。
彼はチラッとこっちを見ただけで
西｢ふーん、じゃあ帰るか｣
と言って荷物を肩からさげた。
私はただ頷くだけ。
横に並んで一緒に歩く。
西｢…｣
｢…｣
き、気まずい…。
さっきからずっとこの状態。
沈黙が何よりもきつい。
私はただあの時の笑顔が気になって聞こうか迷った。
もしかしたら私に向けられたものじゃないかもしれない。
たまたま私の近くにいた誰かに向けられたものだってこともありえる。
けど気になるし聞いてみよう。
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作者名：ぱ る . | 作成日時：2017年10月14日 22時
