16【橙】 ページ17
｢好き｣
は？今なんて？
体を話して彼女を見る。
すると我に返ったAが顔を真っ赤にさせた。
｢あっ！今のはその違うの！変な意味じゃなくて！あの！忘れて！！｣
西｢忘れるわけねぇだろ｣
｢え？｣
驚くAをもう一度抱き締めて、彼女の耳元に口を近付けて囁く。
西｢好きだ｣
その言葉にAの耳が真っ赤になった。
体を離すと想像してた通りAの顔が真っ赤になってた。
やべえ、可愛すぎる。
何なんだ。この可愛い生き物は。
｢ほ、ほんとにっ？｣
西｢ほんと｣
｢で、でも今までの隆弘の態度は…？｣
西｢あー、それは俺も素直になれなかったってことかな(笑)｣
｢し、信じられない…｣
西｢俺も信じられねぇよ｣
｢わ、私は！昔から好きだったもん！！｣
西｢そんなの俺もだし
ていうか俺の方がもっと早くから好きだったし｣
｢いつから？｣
西｢小1｣
｢私の方が早い！｣
西｢いつから？｣
｢年長さんの時から！｣
西｢そんなに変わんねぇし(笑)｣
｢変わるよ！！｣
西｢あー、はいはいわかったよ｣
これは夢かっていうくらいの幸せだ。
でも明日になったら嘘です、ってなったらきついわ。
そんなことを思ってると、Aがまだ信じてないのか、おずおずと聞いてくる。
｢ねぇ、しつこいと思うけど…
隆弘は…その、ほんとに…私のこと…好き…なの？｣
西｢あぁ、好きだよ｣
その言葉を言った瞬間彼女がふわりと笑った。
西｢…っ！///｣
｢ほんとに夢みたい！！｣
彼女は俺の気持ちを知るわけなく嬉しそうに笑ってる。
そんなAを見てると意地悪したくなった。
西｢じゃあ…キスでもしとく？｣
｢へっ？｣
西｢嘘だって(笑)｣
｢…よ｣
西｢ん？｣
｢いいよ…キスしてもいいよ…｣
そんな照れた顔で言われると、俺の理性が持ちそうにない。
西｢ほんとにいいのか？｣
｢うん…それに隆弘とだったら全然いいの｣
西｢じゃあ、目閉じて｣
彼女がゆっくり目を閉じた。それを確認したあとゆっくりとAに近付く。心臓の音が煩い。
触れるだけのキスをする。
顔を離して目を開けると、ゆでダコみたいに顔を真っ赤にさせてた。
西｢初めて…？｣
｢うん…｣
西｢どう？｣
｢すごく幸せ…それにキスってさ、1回しちゃうとまたしたくなるね｣
そんなこと言うから…。
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作者名：ぱ る . | 作成日時：2017年10月14日 22時
