I'll be right here. 【赤】 (ページ8)

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Day8. ページ8

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退院できました。

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『んー！4日ぶりに外の空気吸ったぁ～！』

〈A〉

「A」

『はるさん、大毅くん…！』

「A、荷物持ってくで」

そう言ってスッと荷物を持って、両親の車に乗せてくれる彼。

《悠乃ちゃんと重岡くん、有難うね》

〈何もなくて良かったです、〉

《そうね、大きな病気がなくてよかったわ、ただ喘息が少し酷くなってるって》

〈喘息、ですか〉

《そうみたい、小さい頃から少し発作起こしやすいのは知っていたのだけど、》

そう言って少し引き攣った笑みを浮かべる母の顔が見れなかった。

『じゃあお母さん行ってきます～～！』

《わかった、気をつけてよ～？》

『はーい！』

ガチャン、とドアを閉めれば

『おまたせ！はるさん』

〈よっし、行こっか！…しげも来ればよかったのにねえ？〉

『しげなんの用事なんだろ』

〈なんか、さくらとデートせなあかんからって言ってたよ。さくらって可愛い名前だね、桜好きだから羨ましいなぁ〉

隣で空を見ながらきっと〝さくら〟と言う子を想像してるのだろう。

〈てか、さくらって誰なの？A、知ってる？〉

『っへ！？』

〈もしかして知ってるな？〉

『佐倉ゆうさんだと思う、』

〈クラスメート？〉

『うん、最近よく大毅くんに声掛けてくるんだって』

〈へえ、、じゃ、あとでしげに確認してみよっか〉

『え、なにを？』

〈彼女かどうかだよ、そういうのしげ全く言わないからさ？〉

『確かに、言わないね』

〈ここは幼馴染に任せて、ね？〉

『う、うん』

〈あ、そういえば言ってなかったんだけど〉

『うん？』

そう言って次の言葉を躊躇う彼女の顔を覗き込んで

『どうしたの？』

と問えば

〈私、今度好きな人とライブに行くことになったんだ〉

『え！よかったじゃん！え、いついつ！？』

〈5月3日、〉

『わあ！いいなぁ！』

〈Aの方が羨ましいよ、だって近いでしょ？こっちは隣の市だから会える機会少ないんだもん〉

『連絡は？』

〈最後にあったの中1の頃だし、持ってないよ〉

『じゃあ、連絡先交換するチャンスじゃん！』

〈だといいんだけどさぁああ、、〉

そう嘆く彼女にもちゃんと好きな人がいて
私にも好きな人がいて、それが日々の幸せの1つなんだろうなって。

明日もまた元気に君のとなりで輝けますように。