私、貴方のおたくです。

よんじゅうきゅう ページ49

望side


俺は、Aに早く会いたくて、ロケを無理言って地方でやらせてもらうことにした。
最初はなかなか、うんと頷いて貰えへんかったけど、俺の必死の交渉の末、プロデューサーさんは仕方ないなと承諾してくれはった。






……早く会いたい。

欲を言えば、早くええ返事が聞きたい。

だけど急かしたいわけちゃう。

Aが、少しだけなにか引っかかってそうなことは俺も気づいとる。

やから、簡単に返事出来ひんことも、分かっとる。



だからこそ、俺が焦ってカッコ悪いとこ見せたない。


いつもはみんなの可愛い可愛い弟やけど、


Aには、余裕のある年上の男として、ちゃんと見てほしい。




そんなふうに思ったんは初めてやから。








望｢ キミ以外に欲しいものはない………なんてな！｣









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