私、貴方のおたくです。

じゅうご ページ15

Aside

今日の仕事はミスばっかりだ。
店長に言われたことやり忘れるの3回目。
これはやばい、社会人失格すぎる。

A｢絶対昨日のせいじゃん……｣

理由なんて分かりきってる。自分の応援している大好きな人が、ここに現れてお話したんだ。冷静でいられるわけないでしょう。
はぁ〜〜とため息をつくと店長にため息つきたいのはこっちです。と言われすみません、と謝る。
すると店長がそういえば、と思い出したように聞いてきた

店長｢昨日のあの長身の人、いい感じだったじゃない？ なんか名前聞かれてたわよね、どう、なんかあったの？｣

にやにやしながら肘でつんつんとしてくる。
そうだ、この人テレビとか全く見ないからあれが小瀧望くんだということに気づいてないんだな。



“名前を聞かれてた”



その言葉に顔が赤く染まるのが分かる。
そうだ、私あの望くんに名前聞かれたんだ…。
事実だと理解させられて頭がクラクラする。
いや、そんな深い意味はないとは思うけど。絶対に。

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