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「海の中?もう既に嫌なんだけど。」
「貴方さっきから文句ばかりですね。口閉じれないんですか?」
うげぇ、という表情を浮かべるメイサに学園長は呆れて溜め息も出なかった。
窓を興味深げにコツコツ、と指でつつくメイサに「さっさと来てください」と学園長が声をかける。
スリザリンは地下室にあったけどここは海の中なのね、と辺りを見回す。
「よそ見はいけませんよ。
おやおや...誰かと思えば噂の特待生制度試験生さんではありませんか...寮の紹介の途中でしたか?
寮長の元へとご案内致しましょう。」
「...それはごめんなさい、次から気を付けるわ。
特待生制度試験生じゃ長いでしょう?私はメイサ・ロウルよ。メイサで良いわ。」
「僕も名乗っていませんでしたね。
オクタヴィネル寮の副寮長を務めております、ジェイド・リーチです。
僕の事も気軽にジェイド、とお呼びください。宜しくお願いしますね、メイサさん。」
ジェイドとメイサは握手を交わした。
ジェイドの提案にのったメイサはオクタヴィネル寮寮長の元へと案内してもらう事にした。
まだ興味が尽きないのか、子供のように寮内をフラフラと彷徨うメイサをジェイドは微笑みながら眺めていた。
「さて、此処ですよ。」
ジェイドはとある部屋の扉を開けた。
中には学園長とオクタヴィネル寮寮長と思しきくすんだペールラベンダーの髪をした青年が佇んでいた。
「ロウルさん、勝手に動き回らないでください!!全く...
彼がオクタヴィネル寮の寮長、アズール・アーシェングロットくんです。先程のローズハートくんと同じく二年生です。」
学園長が如何にも「怒った」というような表情を浮かべながら腕を組みつつ、くすんだペールラベンダーの髪の青年をメイサに紹介した。
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