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「拙者最後...?え...今までの死闘見てきていきなりショボくなったら面白くなくない...?」
「イデアくんの使う魔法に興味があったのよ。それに、私には分からない領域の話だから未知数で怖かったの。ある程度手札を引き出してから勝負したかったのよね。」
センセー、オルトの使用ってありですか〜?、と巫山戯た調子でイデアがメイサに尋ねるとメイサも、ありですよ、シュラウドくん、なんて少し取り澄ました調子で返した。
二人...いやオルトを入れた三人は楽しそうに談笑しながらフィールドへ出て、学園長の元へ向かう。
「おや、随分と仲良しですね。では始めましょうか。」
学園長の手から鏡が落ちる。そして淡白なパリンという音を耳に心地良い大きさで鳴らし、真っ二つに割れた。
イデアは最小限の魔力で分厚い魔法障壁を築き上げる。メイサの放つ強烈な呪文が当たっても数分は大丈夫だろうと召喚術の準備を始める。
オルトはシミュレーションとこらしめビームの準備を始める。ものの十数秒で魔力を充填し終わり、イデアの魔法障壁が崩れ去ると同時にオルトのこらしめビームが放たれる。
流石のメイサでも予想外だったようで今までとは打って変わって正確なこらしめビームの軌道を避けることができず、姿くらましで避けるも、姿あらわしをした先にもオルトの魔導ビームが待ち受けている。
メイサは初めて遭遇した状況に戸惑いを隠せていない。
オルトとメイサがおいかけっこをしている間にもイデアの召喚術の準備は着々と進んでいく。
「...シミュレーションってオルトが言ってるの聞こえてなかった...?いや...あの発言からするに過去からトリップしてきた...?それだったら機械音痴どころか機械を知らないのも頷ける...」
イデアは空中おいかけっこをする弟とメイサを眺めながら地面から頭を出した召喚獣を眺める。オルトの計算が正しければ＿いやそもそも間違っている筈がないのだが＿メイサはマレウスとの試合による疲労回復、ヴィルにかけられた呪いによる魔力回復に忙しく、多数と同時に戦闘をできるような状態ではない筈だ。
イデアが召喚術のために魔力を流し込んでいると、突然オルトとメイサの方がパッと目が痛くなる程に明るくなった。
それに続いて花火が上がったような爆発音が響く。
イデアが目を見開いてオルトとメイサの方を見据えると、手のひらサイズになったオルトとメイサがいた。
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