闇の帝王の娘と捻れた世界【ツイステ】【HP】 (ページ38)

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次の瞬間、マレウスの首の辺りからメイサが放った赤い閃光が炸裂した。
マレウスは素早く避け、メイサが次に発した呪文とぶつからせるように自身も呪文を放つ。けたたましい光を放ちながら派手に爆発した。

マレウスの放った茨がうねり、メイサの方へと伸びていく。
メイサは炎を放ち、茨を一瞬にして焼き尽くす。

幾度と続く閃光の応酬、繰り広げられる空中戦。
マレウスもメイサも互いに攻撃の隙を与えない。

メイサの放った失神呪文の赤い閃光とマレウスが放った黒いエフェクトをまとった無属性魔法がぶつかる。
一際大きな魔法のぶつかり合いに観客達は息を呑む。
突然メイサが失神呪文を放つのをやめ、自身の前に防護魔法を張る。
無属性魔法がマレウスめがけて跳ね返り、遮るものも無かったため、直撃する。
体勢を崩したマレウスの背後にはメイサが姿現しで移動し、構えていた。

「落ちろ、武器よ去れ。」

メイサは呪文により落下し始めるマレウスを抱き止め、武装解除魔法を放ち、ディアソムニア寮の杖を手の内に収めた。

「...変に手加減をしないで。やるなら最後まで手抜きでやってよね。
あと、自分で飛んで頂戴、重いわ。」

「お前も僕からすればか弱い人の子でしかない。か弱い人の子相手にムキになる必要はない。」

「あら、お気遣い有難う。
でも大丈夫よ、私は魂を二つに裂いているから貴方にやられた如きじゃ死なないわ。
楽しかったわ、有難う。」

メイサは地上に降り立つと不機嫌そうな顔をしつつも少しの満足感を滲ませながらマレウスに対してぶっきらぼうに頭を下げた。