闇の帝王の娘と捻れた世界【ツイステ】【HP】 (ページ33)

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「ずっと待ってたわ。
アタシが後方注意なんじゃない、アンタが足元注意なのよ。」

ヴィルは勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
メイサは驚いたような表情を浮かべ、いつの間に...と呟いた。

そう、ヴィルの影から禍々しいエフェクトが漂っている。
つまり、彼のユニーク魔法が発動した証だ。
メイサは姿あらわしでそのエフェクトが漂うど真ん中に移動してしまったのだった。

エフェクトが漂う中にメイサが武装解除呪文を唱えながら足を突っ込んだ瞬間、逆にメイサの杖がヴィルの手に吸い込まれるように収まった。
メイサは驚いたような表情をしたが「問題ないわ」と微笑みを讃えた。

「失神せよ。
…誰が魔法を使うのに杖が必要なんて言ったのかしら。杖も箒もただのお助け道具にしか過ぎないのよ。」

杖無しで魔法を使用したメイサに会場には少しの驚きが広がった。
ブロットの蓄積や魔力の消耗を考えれば杖(マジカルペン)無しで魔法を使うなどよくあることではなかったからだ。

呪文により失神してしまったヴィルを同寮のルークに預け、メイサは地面に落ちていた杖を拾った。

𖤐˒˒

裏話ですが、ヴィル様がかけた呪いは「自分の背後に回った者が放つ呪文をその者に跳ね返す」というものでした。
メイサ姐さんが武装解除呪文を放ったのですが、ヴィル様に呪文が当たるより先にヴィル様の呪いの方が効いたのでメイサ姐さんに呪文が返ってきたわけです。
どうやらヴィル様は今までの3試合でメイサ姐さんがトドメを刺すときに後ろに回っていた為、後ろに回る癖があると判断したようです。レオナさん辺りもメイサ姐さんの癖に気付いてそう。閑話休題。