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𖤐˒˒
「昨日ぶりかしら?サツマイモ。」
「あら、随分と生意気なモヤシね。いや、しぶとさに関しては貴方もサツマイモなんじゃなくって?」
ヴィルはその美しい顔に少し意地悪な笑みを浮かべてメイサを素敵な嫌味とともに迎えた。
メイサもそれに応えるかのように片方の口角を吊り上げ、微笑みながら毒づいた。
学園長はそんな二人の間に割って入り、呆れたような表情で鏡を手の中へ召喚する。
メイサは今更ながら、学園長の技術力に対して少し、いや、ほんの僅かな驚きで、小さく、本当に小さく瞳を震わせた。
「さあ、もうここまでくれば言わなくても分かりますね?」
学園長はヴィルとメイサ、二人を交互に見てから、鏡から手を離した。
鏡は真っ直ぐ地面へ落ち、ぶつかって破片を撒き散らして割れた。
それと同時にメイサは失神呪文、ヴィルはユニーク魔法を放つことにした。
早めに手札を明かすのはあまり良い手ではなかったが、今までの試合を見ている限り、メイサには皆、短時間で負けていた。それであれば早めにデバフをつけ、長期戦に持ち込んで余裕を持って倒す方がまだ良い策だとヴィルは判断したのだった。
「
この呪いにかかった者はゆっくりと使用できる魔力が減ることだろう。」
エフェクトは最小限に抑え、呪文を唱える声も小さく、呪文を放つことに夢中になっているメイサに悟られないように、ヴィルらしくなく非常に地味にユニーク魔法を放った。
見事魔法はメイサに的中。
メイサは少し違和感を覚えたような表情を浮かべたが、その違和感の正体が何なのかは分かっていないようであった。
ヴィルは不敵な笑みを浮かべつつも内心では呪いが浸透するまで自分が持ち堪えられるか一抹の心配を抱えていた。
数度の爆発と閃光、炎や水、雷や氷や大樹の応酬が続いた。メイサは流石三年生、と少し満足感を覚えたような笑みを浮かべていた。
ところが、暫くするとメイサが呪文を放つのを突然やめた。
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