闇の帝王の娘と捻れた世界【ツイステ】【HP】 (ページ23)

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メイサは重々しい雰囲気を醸し出している重厚な鉄の扉を開け放つ。

すると部屋の中には、黒々とした角を生やした美しい男が佇んでいた。
ピシャーンと大きな音を立てて雷が落ちる。

雷のライムグリーンに照らされた男の端正な顔立ちにメイサは思わず息を呑まずにはいられなかった。
どうやら機嫌が悪いようで顔を顰めながらこちらをじっと見つめる男にメイサも負けじと睨み返す。

「...何の用だ?」

「闇の鏡?でどの寮にも振り分けられなかったから各寮の紹介をしてもらってるの。
貴方というかこの寮で最後よ。」

男は「そうか」と呟き、不機嫌そうな表情を若干緩めた。

「...僕は寮長のマレウス・ドラコニア。ここはディアソムニア寮。茨の魔女の高尚の精神に基づく寮だ。」

「メイサ・ロウルよ。宜しくね、ドラコニアくん。」

メイサはゆるりとした動作でマレウスに手を差し出して握手を求める。
マレウスは少しばかり驚いた表情を浮かべたが、メイサの動作に応え、握手を交わした。
メイサは満足気に微笑んだ。

「ここが一番の有力候補ね。
ヴァンルージュくん、ご案内どーもアリガトウ。学園長なら食堂にいるみたいだし案内は良いわ。
また今度、寮生と寮長として会いましょう、ドラコニアくん。」

姿くらましでディアソムニア寮を出て、学園長がいるであろう食堂へ向かった。