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「湿っぽい寮ねぇ...これじゃあスリザリンと何一つ変わらないじゃない。唯一の救いは地下室じゃないことね。」
ぶつぶつと文句を溢すメイサはどんよりとしたディアソムニア寮の雰囲気にあからさまな嫌悪感を示していた。
そんなメイサを案内するリリアは「湿っぽい、か。ならばスカラビアなんてどうじゃ?」と笑ってスカラビア寮を勧めていた。
学園長はシャンデリアが何やらと騒ぎながらメイサをディアソムニア寮に放り出してどこかへ行ってしまった。
「しかし...地下室に談話室とは...どんよりした気分になりそうじゃな。」
「蛇の装飾と何か得体のしれない物のホルマリン漬けとか置いてあるわよ。
暖炉も置いてあるけど装飾にパンチが効きすぎてて何の意味も成してない気がするわ。」
「常に蛇に睨まれておる蛙、といったところか?」
「あら、私は蛙じゃなくて睨む方の蛇よ。」
自身を蛙に例えられたのには腹が立ったのかメイサはムッとした表情を浮かべるも、リリアはニコニコとした笑みを崩さない。
「さてと。ここが寮長室じゃ。多分寮長のマレウスがおる筈じゃが...もしかしたら不在かもしれん。」
「いい加減ね。」
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