闇の帝王の娘と捻れた世界【ツイステ】【HP】 (ページ3)

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ドラコが呪文を唱える声が教会の隅々まで響き渡り、デルフィーニとメイサは猿轡をはめられたように黙り、教会の端へと飛ばされた。

「奴が来る。たった今やってくる。」

ハリーの声が静かな教会の中に響き渡る。

デルフィーニとメイサは体の端から端まで、最後まで顔を見る事が叶わなかった実父の気配を感じていた。

その気配は恐ろしいまでに”死”と”憎しみ”に満ちていた。

「(殺せ、お願いだ。もう、父の顔を見る事さえできないのなら私はこれから何を抱いてこの道を歩まなければいけないのだ。
自分が誰か分からなくなるようにしてくれ、私の中から私を消してくれ。)」

メイサは静かに涙を流した。

何年も何年も、双子の妹と頑張ってきた。
全て上手くいくと思っていた。

暫くすると緑の閃光が辺り一面を照らし、大きな爆発音と無情で冷たい笑い声が響いた。

そして”死”と”憎み”に満ちた気配はパタリと感じなくなった。

「(あぁ、終わった。)」

父の名を叫びたかったが生憎魔法がかかっていたので叫ぶ事もできず、ただただ遠くで感じる気配が消えたのを感じた。
メイサは天井を見上げた。

その瞬間、天井から目が潰れそうな程に明るい光が降ってきた。

何事かと横を見たデルフィーニの目に映ったのは所々が魔法により壊された教会だけだった。