外つ国に生まれた少年は、日の本のヒーローを愛している。 (ページ30)

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感謝という名のこじつけページ30

　
　
　
俺は動画サイトに投稿されている歌の動画、そのビデオが派手なものはあまり好まない。
映像に目が奪われて、音に集中できなくなってしまうから。
だから、映像が派手な曲は再生の時に目を閉じて、音に集中する。しかし、それだともう一つの魅力である映像を見る事はできない。
面倒臭い奴なのは分かっている。気にし過ぎな奴だと分かっている。でも、俺が中心となる動画は自由だから毎回ビデオを作って貰う時は派手にならないようにとお願いしている。

「……本当に、凄い」

彼に動画作成をお願いして、初めて送られてきた作品。それは俺の心を読んだかの様なものだった。
派手過ぎないけれど、地味でも無い完璧な形。
もしかしたら忙しい合間でやって貰ったから、本気を出せていないだけかもしれないけれど、それはそれでこの形になったのは奇跡だ。

こんにちは。
久し振りに会いませんか？
宜しかったら、お返事を下さいな。

動画を作って貰ったお礼はしてあるけれど、彼の動画を見返して、もう一度お礼をしたくなった。
食事でも、行きたい所でも何でもいい。

「……なんだか、彼に会いたいだけの言い訳みたいですね？」

ふと、頭に浮かんだ考え。
まぁでも、それでも良いか。