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いつもより少し遅めに起きて

朝ごはんを食べて

病院へ向かった




『 シゲ、うちは何があってもシゲから離れんからね 』


「 .. やめろや怖い 」




こういうセリフ言ってみたかってん

そう笑う姿に少しの安心と

不安が混じった




「 何もありませんね 」




色々な検査の末お医者さんから言われた一言




『 よかった〜 .. 』




安堵の声が思わず漏れてしまう2人

せやけど、お医者さんは俺らとは反対の堅い顔をしとった




「 上げて落とすような事をして申し訳ありません。これは、今の段階では という事です 」




ドキッとする心臓




「 重岡さんの症状を聞きますと、筋萎縮性側索硬化症の可能性があります 」


『 筋萎縮 .. ? 』




聞いた事のある長い名前に思わず眉間の皺を寄せる




「 ALS、という言葉を聞いた事はありますか? 」


「 ぁ、この前テレビで見たやつ .. 」


『 嘘やろ .. 』




最近テレビで見たばかりのその言葉

お医者さんの顔は至って真面目で




隣のAをチラリと見ても動揺を隠しきれないでいる




「 あくまで現時点では可能性としか言い様がありません。重岡さんの場合疲労から来ているのかもしれません。 」




しかし、と続ける




「 これまでの様子を見ると可能性は高く、今後の様子を見てALSであると診断される可能性は十分あります。 」




目の前が真っ暗になるってこういう事なんやな

テレビで見た車椅子生活のお兄さん

寝たきりになったお姉さん

そしていずれ ..

不安ばかりが頭をよぎる




( 頼むから、頼むから違ってくれ .. )

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作者名:@。 | 作成日時:2019年2月17日 22時

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