そんなの聞いてない ページ17
※※エソラゴト時空※※
※※ただ花子くんが振り回されるだけ※※
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「オハヨ、A」
「……はへ？」
ドサッ、と肩にかけていたスクールバッグがずり落ちて大きな音を立てた。ぱちぱちと瞬きをしても、ぐにぃと頬を抓っても目の前の状況は全く変わらない。
「……花子、くん？」
「あまねくんですケド。なに、誰と間違えてんの？」
むす、と頬を膨らませた花子くん(？)が席を立って、ぐっと顔を近づけてきた。思わず目を瞑ると、ピンっと額を弾かれる。
「カレシと他の男を間違えるってどういう事サ」
「か、かれ……え？ええ？」
彼氏？目の前の、あまねと名乗る花子くんそっくりの男の子が？もう何が何だか分からなくてグルグルと目を回していれば、溜め息を吐いたあまねくんにグイッと腕を引かれた。
「花子くん！？」
「だーかーらあまねくんだって。ホラこっち」
ぐいぐいと腕を引かれるままに歩いていけば、いつの間にか旧校舎の方まで来ていて。遠くで授業開始のチャイムが鳴った。授業始まっちゃったよ、と言ってみるも全て無視。
何なのさ、と頬を膨らませていれば空き教室に押し込まれた。ガラッと立て付けの悪い扉を閉めた、むくれているあまねくんを見上げればじっとりとした視線を向けられる。
「……花子くんって、ダレ」
「誰って、花子くんは私の大好きな人だけどなにか！！」
「エッ」
ボンッと顔を真っ赤にするその姿で確信した。目の前のあまねくんは、間違いなく私の知る花子くんだ。どうして人間になってるの、とか名前が違うのはなんで、とか、色々聞きたい事はあるけれど。まずは、授業をサボらされる事になった怒りをぶつけようと思う。
「花子くんは私の比翼の鳥で、連理の枝で、最近やっと机さんこぶんを縮められた大好きな人で、私の初めての彼氏だけどなにか！！」
「えっ待って初めての彼氏だったの！？」
「そうだよ！！だから慣れてないの！！私は初心な女の子なの！！急に抱きしめてきたりとか手を握ったりするのはまだ恥ずかしいからやめてください！！」
いい機会だからと思っていた事全てをぶちまければ、あまねくんは熟した林檎なんかよりもずっと顔を赤くしてずるずるとその場に蹲った。耳の端まで真っ赤に染まっていて、なんだか優越感を抱く。いつもは私が赤くさせられる側だもの、偶にはこうやって仕返ししてもいいよね。
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咲楽 - こんばんわあ！！私この作品読んでると思うのが「話の内容神過ぎん？」ですね！物凄く応援してます！でわ (2022年1月23日 22時) (
レス) @page20 id: 537881732c (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - 眠り兎さん» ありがとうございます。実は主ちゃん側のお話も考えていたのですが、力が入りすぎて長くなってしまったので断念しました笑 遅い更新ですが、頑張りますね´`* (2020年3月27日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
眠り兎(プロフ) - とても面白いお話でした！読んでて楽しかったです！！バットエンド、夢主ちゃんが何かなるのかなと思っていたらまさかの花子くんサイド＋世界観がまた違くなるものになるとは思いもしませんでした…！次の更新も応援しています！ (2020年3月24日 4時) (レス) id: 8689215010 (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - 名前さん» ありがとうございます。そう言って頂けるととても嬉しいです´`* 本編よりも甘いふたりを書ければいいな、と思っております。頑張りますね (2020年3月20日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - れもねーるさん» ありがとうございます。駆け足であまり納得のいく最後ではありませんでしたが、どうにか完結出来ました´`* まだ書きたい事は沢山あるので、頑張ります (2020年3月20日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埜々 | 作成日時：2020年3月6日 22時
