la fine ページ12
星に願いを込めてうたを歌ったのはコオロギではなく、周りと何ら変わらないひとりの少女。
その願いを叶えたのは、少女を愛しく想ったこの世ならざる世界の住人であるひとりの少年。
ふたりは、机さんこぶんの遠い距離から始まって。
何度も喧嘩をし、その倍笑いあって、互いに惹かれて想いに蓋をして。
それでも、互いを諦める事など出来なくて。
何度も罅が入った。その度に丁寧に修復して、大事に大事に胸に抱き続けた想いがやっと報われて。
そして、恋を愛に変える事が出来た。
この先、何があろうとふたりの関係が揺らぐ事は無い。
繋がれた手は固く、何者にも引き裂く事など出来はしない。
ふたりで支え合いながら空を飛び、空の青さに感嘆を漏らし、決して大きくはないけれどうつくしい羽を広げて自由に空を駆ける。
そして地上に降り立ち、手は解かれてもふたりの間は確りと枝で結ばれており、何者にも断ち切る事など出来はしない。
健やかに枝を伸ばし、陽光をいっぱいに浴びて葉を茂らせて、いつまでも寄り添っている。
縁を結び、比翼の鳥となり、連理の枝となったふたりには、もう、恐るるものなどありはしない。
例え、無慈悲な死が訪れたとしてもふたりを分かつ事など出来やしないのだ。
「死ぬ事は怖くないの。死がふたりを分かつまで、なんて関係ないでしょ？」
「だって俺、もう死んでるもんね。やっと比翼の鳥になれたんだ、死神なんか怖くないさ」
机さんこぶんの距離
fin.
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咲楽 - こんばんわあ！！私この作品読んでると思うのが「話の内容神過ぎん？」ですね！物凄く応援してます！でわ (2022年1月23日 22時) (
レス) @page20 id: 537881732c (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - 眠り兎さん» ありがとうございます。実は主ちゃん側のお話も考えていたのですが、力が入りすぎて長くなってしまったので断念しました笑 遅い更新ですが、頑張りますね´`* (2020年3月27日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
眠り兎(プロフ) - とても面白いお話でした！読んでて楽しかったです！！バットエンド、夢主ちゃんが何かなるのかなと思っていたらまさかの花子くんサイド＋世界観がまた違くなるものになるとは思いもしませんでした…！次の更新も応援しています！ (2020年3月24日 4時) (レス) id: 8689215010 (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - 名前さん» ありがとうございます。そう言って頂けるととても嬉しいです´`* 本編よりも甘いふたりを書ければいいな、と思っております。頑張りますね (2020年3月20日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
埜々(プロフ) - れもねーるさん» ありがとうございます。駆け足であまり納得のいく最後ではありませんでしたが、どうにか完結出来ました´`* まだ書きたい事は沢山あるので、頑張ります (2020年3月20日 22時) (レス) id: 63e33ac70b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：埜々 | 作成日時：2020年3月6日 22時
